はじめまして,栗田@東大と申します。 1/2 先日,石田先生より,GPowerという検定力計算のプログラムの紹介が ありましたが・・ 実際に取り寄せて使用してみたところ,操作が容易で,様々な統計的手法 (t検定,F検定,カイ2乗検定etc.)の分析が可能で,かつ結果がファイルに 保存でき,使いやすいと思いました。 また,精度などに関して,直接GPowerを作成した方に問い合わせたところ, GPowerの詳細について述べられたpreprintを送ってくださいました。 これは, Erdfelder, E., Faul, F., & Buchner, A. (in press). GPOWER: A general power analysis program. Behavior Research methods, Instruments, & Computers. ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~ というものです。 GPowerにおける検定力などの計算は,様々な非心分布そのものを用いる「正確 モード」と,近似式を用いる「スピードモード」があるのですが,このpreprint によると,「正確モード」の場合はかなり精度はよいようです。また,近似式は 2/2 CohenのStatistical Power Analysis(1988)に基づいたものだそうです。 また,同じく石田さんが紹介された, Goldstein, R., 1989, Power and sample size via MS/PC-DOS computers. American Statistician, 43, 253-260 は様々な検定力分析のためのプログラムを紹介してある論文なのですが,その中で t検定8例について実際に検定力を計算した結果の比較の表があります。GPowerによ る計算を実際に行いその表との比較をしてみましたが,優良なプログラムの数値に よく一致していました。 尚,GPowerの使い方(for DOS/V)についてA4で10頁ほどにまとめたものをつくり ました。もし,興味をお持ちの方がいらっしゃいましたらメイルにてご連絡くださ い。 それでは失礼いたします。 ********************************************************************* 栗田佳代子 東京大学大学院教育学研究科 kurita (at) educhan.p.u-tokyo.ac.jp 総合教育科学専攻 教育心理学コース *********************************************************************
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