豊田@立教社会です Takashi TANIGUCHI <takashi (at) mbox.kyoto-inet.or.jp> さんは書きました: >私が現在悩んでいるのは、いわゆるSD法で得られるような3相3元データを >どう処理していくかということです(刺激×尺度×個体のデータ)。 >これに関しては、ナカニシヤ出版からまもなく出版されるはずの「音楽の >心理学」(梅本堯夫)の中で、和歌山大の菅先生も触れており、私が目に >した本の中では一番わかりやすく書かれています。 貴重な情報をありがとうございます(是非読んでみようとおもいますが いつ出版されるのでしょうか?)多相多元データは心理教育の研究分野には たくさん登場する割には教科書が少ないですよね.というより多相多元データ の分析それ自身は分散分析を利用して平均値の比較をしたり,分散成分の推 定をしたりというように頻繁になされていますが,(くり返しのある3元配 置のデータは,4相4元データですよね...それとも1相4元データとい うのですか?少なくともくり返しのある3元配置のデータはX相3元データ ではないですよね?どなたか詳しい方,教えていただけないでしょうか?) 共分散や相関の考察は,ほとんどなされないというのが現状でしょうね.残 念なことだとおもいます. >3相3元データを処理するには、主に (1)複数の2相2元データ(刺激ごとの >尺度×個体など)に分割するか、 (2)個体の平均をとって刺激×尺度に変 >換、もしくは、 (3)尺度×(刺激・個体)として2相2元に還元するかのい >ずれかが一般的かと思われます。 >もちろん研究の目的によって、どれが絶 >対的に正しい、あるいは間違いとは言えませんが、その使い分けについて >みなさんのご意見、信念がうかがえたらと思います。 >また、3相3元データをそのまま扱うにはどうしたらよいのか? >菅先生によれば、ないことはないようなのですが、少なくとも私の知る限 >りでは、一般に使われている統計パッケージではできないように思われま >す。これについても、「こういう工夫をすれば可能では?」とか、「この >ソフトでは可能だ」という後示唆がいただければ幸いです。 3相3元データをそのまま扱うのには,共分散構造分析のソフトを利用す るのが,手軽で強力です. A)タッカーモデルやパラフアック等のモデルをほとんどそのまま表現できる. B)上記(1)に関しては,多母集団比較を行って細かいモデル構成ができる C)上記(3)に関しては多方法多特性法やパネルデータの分析のような データの性質に即したモデル構成ができる. D)SASかSPSSがあれば実行できる というのが,その理由です. >私の場合、SD法ではなく単極評定データですが、音楽に感情的側面の認知 >に関する「尺度の作成」を行う際に、 作成なさろうとしているのは 曲を記述するための尺度ですか?人を記述するための尺度ですか?研究の目 的とからめてもうすこし詳しくお教え願いますか? >上記 (1)と (3)を併用しました。つ >まり、刺激(曲)ごとに尺度×個体の因子分析を行い、 「尺度の作成」が目的ですから,これは形容詞などですか? また「尺度?」が変数で「個体」がくり返しですか? >それを土台にして >刺激と個体の次元をのべにして全体の因子分析を行ったわけです。 前の分析結果を具体的にどのように利用したのですか? 刺激と個体は「変数」ですか「くり返し」ですか? >これはこれでいろいろなご意見があるかと思いますが、問題は、そのあと >です。作成した尺度で、様々な曲について(現在90曲)評定をとっている >のですが、各尺度の得点の代表値を出すのはいい。 「代表値を出すのはいい」とはどういうことですか? もう少し詳しく処理の過程を説明願えますか? >しかし、すべての曲で >評定者が完全に一致しているわけではないので、それ以上の分析の進め方 >でつまづいているのです。 ということは欠測値のある3相3元データということですか? 1人のひとが90曲全部は評定していない場合に A)釣り合い型不完備ブロックか B)人は曲にネストしているのか C)無作為に欠測させているのか D)披験者の都合にあわせてなんとなく というような状況がおもいうかびますが,どれ(あるいはその他)ですか? 多相多元データの共分散や相関の分析は,様々な条件を考慮して心理学的な 考察を進めていくために,必要不可欠なものだと私は思っておりますので 谷口先生の記事に対するリプライを興味深く待っていました.しかし今現在 リプライがないので状況をもうすこしはっきりさせて,コメントしやすいよ うに,少し細かく状況の確認をさせていただきました. ---------------------------------------------------------------------- Hideki TOYODA Ph.D., Associate Professor, Department of Sociology TEL +81-3-3985-2321 FAX +81-3-3985-2833, Rikkyo (St.Paul's) University toyoda (at) rikkyo.ac.jp 3-34-1 Nishi-Ikebukuro Toshima-ku Tokyo 171 Japan ----------------------------------------------------------------------
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