南風原@東大教育心理です。 >> From: "小久保 秀之 "<NBB03272 (at) niftyserve.or.jp>さん >> >> 初めての発言です。エフェクト・サイズの勉強をするのに、適当なまとまった >> 文献としては、何があるでしょうか? 効果の大きさ(effect size)は, (1) 検定力分析において母集団分布を特徴づけるパラメタとして,または (2) 実験や調査の結果を記述する指標として 利用されています。 (1)の利用をお考えなら,堀さんから紹介のあったような検定力分析関係の本が役立ち ます。一方,(2)の利用をお考えなら,メタ分析(meta-analysis)関係の文献に,効果 の大きさのいろいろな指標と,その統計的性質が載っています。後者の例として Rosenthal, R. (1991) Meta-analytic procedures for social research (Rev. ed.). Sage などがあります。 日本語では,芝・南風原「行動科学における統計解析法」(東大出版会, 1990)が,第10章 「標本の大きさの決定」では上の(1)の文脈で,また第5章「2群の平均の比較」と第11章 「メタ分析による研究結果の統合」では上の(2)の文脈で,効果の大きさを用いています。 そこでは標準化された平均値差(芝らは「効果量」と呼んでいる)を中心に扱っています。 ==================== 南風原朝和 (はえばら ともかず) haebara (at) educhan.p.u-tokyo.ac.jp 〒113 文京区本郷7-3-1 東京大学教育学部 TEL: 03-5802-3350 FAX 03-3813-8807 ====================
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