[fpr 899] 科目間平均点差問題

豊田秀樹

豊田です

これだけ科目が増え,アラカルト受験ができる状態で偏差値で提供するという
ことは1つのテスト内で偏差値化するしかありません.これは「違った科目の
テスト得点は違った能力を測るのだから地理と歴史の得点は比較可能でなくて
よい」という特定のかなりはっきりとした理念を全国的に強要することになり
ます(1募集単位が採用する選抜の理念としては何の問題もありませんが).

偏差値ではだめだという考えを支えているのは素点主義の「民間信仰(市川さんの
電子討論術ではこれを「悪党化」と呼んでいます)」ではなくて,

"Y.Hasegawa/長谷川芳典" <hasegawa (at) cc.okayama-u.ac.jp> さんは書きました:
>長谷川@岡山です。
>現場の立場から言えば、センター試験の地理歴史の成績は、日本史を選択しようが
>地理を選択しようが、同じ点数として処理されます。
>各大学の入試委員会が個別にセンター試験の問題を自分たちで解いて(解けるかな?)
>何らかの変換措置を施すかどうかを決めるのは、現実には不可能であるし恣意性が入る
>恐れすらあります。そういう意味では、選択可能な問題が同程度の「難易度」であ
>ることが強く求められます。

のように「特別の処理をしなくともそれなりに使えるほうがいい」という考え方で
あり,それはそれで大切だと思います.逆に偏差値を使う理念を持った入試委員会
がセンターから平均とSDをとりよせて偏差値を計算するのは現状でも容易です.
(南風原さんのいうようにセンターで偏差値も提供すればなおいいですが).

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TOYODA Hideki Ph.D., Associate Professor,     Department of Sociology
TEL +81-3-39852323 FAX +81-3-3985-2833,   Rikkyo(St.Paul's)University
toyoda (at) rikkyo.ac.jp 3-34-1 Nishi-Ikebukuro Toshima-ku Tokyo 171 Japan
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