[fpr 1075] SEM応用事例

豊田秀樹

豊田@立教大学です

Yasuharu Okamoto <c00279 (at) simail.ne.jp> さんは書きました:
>岡本@金沢大学です。
>  "[fpr 1073] Re: SEM応用事例"より:
>>このようにモデルの「良さ」も計算時間に
>>影響します.
>  分析のときには、肯定したいモデルと否定したいモデル、
>もっとニュートラルに言えば、仮説に合うモデルと仮説に
>合わないモデルと、両方を扱うことになると思います。
>「悪い」モデルのときは延々と計算が続くことがあるのでは、
>と思います。計算がいつまでも続くようなときはどのような
>基準で計算を打ち切っておられるのでしょうか。
>  この「悪い」モデルの場合、計算が延々と続くことがある、
>というのは、極値探索法によりますが、AMOS3.6の
>場合はそのようなことはないのでしょうか。

最近のSWが採用しているメインの収束基準は
1.微分係数の絶対値の最大値
2.推定値更新の移動距離
の2つです.「悪い」モデルは簡単に収束しませんので
収束基準とは別に打ち切り基準というものがあり,
SASCALIS,EQS等はデフォルトで
A.方向転換の回数
B.CPU時間
の基準が設定されており,それにひっかかれば,途中で計算が止まります.
途中で計算が止まるようなモデルは大概「悪い」モデルであり,計算結果が
必要ないことがほとんどなので,デフォルトとしては,それでいいのですが,
もちろん岡本さんがおっしゃった理由で,出力が見たい場合があります.
その場合はA,Bの基準値を上げてから再計算します.

しかしAMOS3.6は,A,Bがデフォルトでは制限無しで
(マニュアルp221,p267)設定しないと
(0で割るなどの)エラーがでないと止まらないようです.
いいかげん待つのが嫌になったら,右上のバツボタンで止め
ます(もしかしたらAMOSには小生の知らない
べつの打ち切り基準があるのかもしれませんが...).
もちろんAかBを設定すればAMOSも止まります.

ただし,対立仮説としての「悪い」モデルというのは「悪い」モデルの
なかでもずっとよいほうなので,直ぐに収束することが多いようです.
なかなか収束しないのは
1.実質科学的な吟味が,まったくできていなくて目的関数がたいらに近いもの
2.識別されてない程度がはなはだしいもの
というように,処置無しというものがほとんどです(それとて出力が見たくな
ることがありますが).

>  もっとも、あるモデルで計算が延々と続いても、
>Windowsパソコンの場合はあまり困らない、とは言えますが。
>  私の場合、計算はDelphiで行っていますが、幾つかの計算を
>Delphiを複数起動して同時に行うという場合があります。計算中に
>ワープロを起動して文章を書いたり、e-mailの処理を行ったり
>することもあります。

とても便利になりましたね.小生が学生の頃は計算機を2台つかって
数値計算に使うほうは扇風機をあてたりしていました.

>  SPSSの場合も、多分複数起動して、幾つかのモデルの計算を
>同時に行うということが出来るでしょうから、2,3個、
>時間の掛かるモデルがあっても他の仕事に影響が出るという
>ことはないと思います。
>  あるいは、SPSSを1つ起動しておけば、そのSPSSから
>複数のデータ分析を同時に実行することも出来るのでしょうか。

いまためしてみたら,AMOS3.6を複数立ち上げることはできませんでした.

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TOYODA Hideki Ph.D., Associate Professor,     Department of Sociology
TEL +81-3-39852323 FAX +81-3-3985-2833,   Rikkyo(St.Paul's)University
toyoda (at) rikkyo.ac.jp 3-34-1 Nishi-Ikebukuro Toshima-ku Tokyo 171 Japan
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