岡本@金沢大学です。
"[fpr 1468] 双対尺度法について"より:
>パネル
>は矯正専門医ですので一意性の係数が有意でないと
>いうのは専門医として問題がある
>ようなきもします。
一意性は判定がまったくランダムであるとの仮定で検定が
行われています。この仮定が専門医としての判定の評価に
どの程度妥当であるかは簡単には判断できないと思います。
専門医として何らかの基準で判断が行われていても一意性
の検定では有意にならなかったという可能性があります。
例えば、先のメールでいいましたように、ある対の判定が
困難な場合です。また、一巡三角形ができないためには
判断の基準、この場合は側貌の良さ、が一次元の連続体で
表わされている必要があります。この仮定が満たされて
いないときは推移律が成り立たない可能性もあります。
多次元的な分析法で、一般的に使えるものの例として
双対尺度法をあげました。文献としては
西里静彦「質的データの数量化:双対尺度法とその応用」
朝倉書店,1982.
S.Nishisato,"Elements of Dual Scaling: An introduction to
practical data analysis",LEA,1994.
などがあります。
双対尺度法を収録したアプリケーションもあると思いますが、
下記Webページ
http://www.users.kudpc.kyoto-u.ac.jp/~e50048/DSPCRnk/
にプログラム例を公開しています。参考になれば幸いです。
金沢大学文学部
岡本安晴
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。