東大教育心理大学院の栗田です。 私の論文が我妻さんの疑問に直接答えるものであるとは思いま せんが、守さんのご指摘がございましたので以下に補足させて いただきます。 観測値の独立性が満たされていない場合、t検定は影響を大きく 受けることになります。この場合には、 (1)影響を考慮した統計量の使用 (Kenny & Judd (1986) Consequence of violating the independence assumption in Analysis of Variance. Psychological Bulletin, 99, 422-431) (2)データが「群−学校−学級」のように階層を持つとみなして 階層モデルを使用する (Kirk (1995) Hierarchical Designs(Chapter11) in Experimental Design (3rd Ed.) Brooks/Cole) のような2つの方法が主に提案されています。 観測値の非独立性は、教育心理学の研究などではある程度は避けられ ないものですが、データ収集を計画する際に意識するかどうかでもずい ぶんちがってくるような気がします。 ************************************************** 東京大学大学院教育学研究科 教育心理学研究室 栗田佳代子 kurita (at) educhan.p.u-tokyo.ac.jp **************************************************
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