[fpr 1565] (No Subject in original)

栗田佳代子

東大教育心理大学院の栗田です。


私の論文が我妻さんの疑問に直接答えるものであるとは思いま
せんが、守さんのご指摘がございましたので以下に補足させて
いただきます。

観測値の独立性が満たされていない場合、t検定は影響を大きく
受けることになります。この場合には、

(1)影響を考慮した統計量の使用
   (Kenny & Judd (1986) Consequence of violating the independence 
       assumption in Analysis of Variance. Psychological Bulletin,
       99, 422-431)

(2)データが「群−学校−学級」のように階層を持つとみなして
   階層モデルを使用する
      (Kirk (1995) Hierarchical Designs(Chapter11) in Experimental 
       Design (3rd Ed.)  Brooks/Cole)

のような2つの方法が主に提案されています。

 観測値の非独立性は、教育心理学の研究などではある程度は避けられ
ないものですが、データ収集を計画する際に意識するかどうかでもずい
ぶんちがってくるような気がします。

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          東京大学大学院教育学研究科
               教育心理学研究室

  栗田佳代子
    kurita (at) educhan.p.u-tokyo.ac.jp      
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