[fpr 1620] 追試研究

南風原朝和

南風原@東大教育心理です。


> 繁桝@東大駒場です。
> これからはテクニカルですので、興味のある方のみお読みください.

興味があって読んでみたのですが,いくつか分からないことがあるので
教えてください。


> (a)無作為抽出(b)無作為割り当てについて、それがあるナシで、4通りできますが、
> その一つ一つに統計的な検討の違いが出てきます.
> (a)(b)ともになしの場合の問題が最も大きいのですが、それでも統計解析を強行
> するとすれば、特に、追試研究が大事になると思います.その際に上記の同じ条件
> を吟味しなくてはいけません.

Q1:「上記の同じ条件を吟味」というのは,具体的にはどうすることですか?


> しかし、同じ条件でも少しは違うし、意図的に、被験者集団を違えて実
> 験したいときもあるでしょう.
> このようなときに、共分散分析モデルを使って、一般化することが統計的にはリー
> ズナブルだと思います.ただし、この場合の危険性は、
> (1)共分散分析的モデルの仮定に依存するところが大きい.
> (2)共変数の影響の調整の結果が、因果関係を正直にあらわさない..
> というものでしょう。(2)は、因果関係を、割り当てを代えることの可能性を前
> 提とし、各処理水準と交絡しない共変数のみの調整を許容するという考え方から
> すれば、無作為割り当てがなく、交絡している変数の調整は因果関係ではなくな
> ります.(この問題は、Lord Paradoxと呼ばれます.)

Q2:「一般化する」というのは,何に対してですか? 

Q3:そうした一般化が,何を共変数とした共分散分析で可能になるのですか? 

Q4:「各処理水準と交絡しない共変数」というのは「処理水準と相関しない,したが 
       って処理水準間で平均値差のない共変数」ということですか? もしそうなら
      そういう共変数について調整するということの意味は?

Q5:「因果関係ではなくなります」というのは,何がですか?


以上,お時間のあるときにご説明いただければと思います。

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南風原朝和  haebara (at) educhan.p.u-tokyo.ac.jp  電話: 03-5841-3920
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 東京大学大学院教育学研究科



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