[fpr 1684] 教育心理学年報の柳井先生の論文について

市川伸一


fpr:

市川です。

>豊田です
>
>TOYODA Hideki, Iwao, Ichikawa さんは書きました:
>>類似度と確証度の単相関係数が有意な相関を持たない場合を
>>除いては誤りである.
>
>これは,岩男さんのタイプからそのまま引用したのですが,
>これは岩男さんのタイプミスではないことが分かりました.
>柳井論文を確認すると(p102左B16)このとおりです.
>
>ウーム....
>
>これは
>「類似度と「被覆度」の単相関係数が有意な相関を持たない場合を
>除いては誤りである.」と言いたかったのだと思います.
>
>これは柳井先生のタイプミスではないだろうか.

私も確認しましたが、ほんとですね。まず、これをご本人に確認したほ
うがいいでしょうね。文脈から考えると、99%ミスタイプだと思いま
すが。

サイエンス社の本「Q&Aで知る統計データ解析」ではまさに同じような
状況で同じような記述を柳井さんが書いてました。ただ、そちらでは
因果の解釈うんぬんの話はしていないので、「偏相関がゼロだからといっ
て、箪相関がゼロでないならば、単独では予測に役立つ」という注意が
あるだけです。それなら、なんの問題もない、「すくれた警告」なので
す。

南風原さんの柳井コメントに対する「好意的解釈」は、どうも理解でき
ないのですが、これから会うので話してみます。私は、とにかく柳井コ
メントの「である場合を除いては誤り」というところが、命題として誤
っていると思っています。


      ****-- 東京大学教育学研究科  市川 伸一 ------****
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