[fpr 1723] SEMについて

南風原朝和

南風原@東大教育心理です。

TOYODA Hideki さんからの引用:

> 豊田@早大心理です
> 
> Tomokazu HAEBARA さんは書きました:
> >南風原@東大教育心理です。
> >TOYODA Hideki さんからの引用:
> >> >2.1指標条件のとき、既存の評価尺度の信頼性係数をもとに、
> >> >  誤差分散および観測変数への影響指数を求めて固定するのだ
> >> >  と思いますが、仮に上記の場合で、AとBの評価尺度の信頼
> >> >  性係数がわかっていたとしたら、AとBの両方ともに誤差分
> >> >  散と観測変数への影響指数を求めて固定しても良いのでしょ
> >> >  うか。
> >> はい,OKです..
> >ひとつの潜在変数から2つ以上の観測変数への影響指数は,各観測変数
> >がそれぞれの真値をどれだけ反映しているかという「信頼性」ではなく,
> >それら複数の観測変数が,それらに共通に反映されると仮定される潜在
> >変数(共通因子)をどれだけ反映するかの指標になると思います。
> 
> この考えを表現すること「も」間違っていません.しかし
> 固定母数や制約母数を使えるSEMで表現できるのは,「それ
> らに共通に反映されると仮定される潜在変数(共通因子)
> をどれだけ反映するか」という考え方のモデルだけではあ
> りません.それどころか固定母数を算出するときに使用す
> る,信頼性係数の種類(アルファが再検査か,それ以外か)
> によっても,そのモデルが主張してる内容が変わってきま
> す.どれがそのデータにとってのベストかは,実際に,
> データと格闘してみないと分かりません.

確かにモデルの可能性はいろいろあると思いますが,上の問いのような設定だと,
測定内容を抜きに,ともかく信頼性の高い観測変数に引っ張られる形で潜在変数
が“定義”されるという問題が生じると思います。観測変数の信頼性が妥当性と
比例するような値であれば問題ないでしょうが。

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南風原朝和  haebara (at) p.u-tokyo.ac.jp  Tel/Fax:03-5841-3920
東京大学大学院教育学研究科 (〒113-0033 文京区本郷 7-3-1)


  

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