南風原です。 Yasuharu Okamoto さんからの引用: > 「[fpr 1825] ランダム割付の2つの側面」に > > >サンプルサイズとの関係で考えると,「無相関化」は,Nが大きいほど,そ > >れがより完全に達成され,干渉変数の影響の心配が減ってきます。一方,「 > >確率化」に基づく検定は,Nが大きいとたいてい有意差が得られるようにな > >り,積極的な証拠としての意味をほとんどもたなくなります。 > > とあります。 > > Nが大きくなると有意差が出やすくなるのは、t検定や分散分析の > 場合も同じですが? “「確率化」に基づく検定は”という表現は,確かに,ランダマイゼーション 検定だけを指しているように読めますね。意図したのは,“「確率化」に基づ く検定は,検定一般の性質として,Nが大きいと・・・”ということです。 せっかく干渉変数による偏りをかなりの程度除去でき,効果の大きさの推定・ 評価が可能な状況を作り出しながら,結局は「独立変数の効果は全くない」と いう帰無仮説の検定だけに終わってしまうのは,もったいないという思いもあ って,上記のような区別について書きました。 ---- 南風原朝和 haebara (at) p.u-tokyo.ac.jp Tel/Fax:03-5841-3920 東京大学大学院教育学研究科 (〒113-0033 文京区本郷 7-3-1)
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