[fpr 1938] SASの学術的価値?

岡本安晴


 誰かが指摘しておいた方がよいと判断して書きました。

「[fpr 1927] SAS の promax 回転」より:

>一体SASはどのようにpromax 回転しているのでしょうか?
>SAS社がアルゴリズムを明かさないといってますが,
>何か秘密があるのでしょう
>か?

 「アルゴリズムを明かさない」とされているアプリケーションによって
分析が行われている論文は、まともな雑誌の審査を通るのでしょうか?
 学術論文では、分析法の確認が第三者によって行えるという基準を
満たす必要があると思います。アルゴリズムが明らかでないと、この
第三者による確認が行えません。盲目的にSASを信じなさいというのでは
学術論文としては不適当なのではと思います。
 学術論文で利用されるソフトはソースコードの公開が保証されていることが
必要だと思いますが、少なくともプログラミングに必要なレベルでの
アルゴリズムの公開はそのソフト・アプリケーションを用いている論文が
学術論文であるための必要条件であると思います。

 実験論文の場合、追試に必要な情報の記載のない論文が受理されるでしょうか?
SAS社が、自社のソフトで分析されたものの学術的価値・客観性を主張したい
ということであれば、アルゴリズムの明確な公開を行う必要があると思います。
SAS社が、自社のソフトは学術論文として投稿できるもののためのものではない
という方針ならば別ですが。

 アルゴリズムの公開についての堀さんの記事に対するSAS社あるいは
SAS社関係者からのレスがないので、SAS社からの前向きのレスを期待して
このメールを書きました。

日本女子大学心理学科
岡本安晴
(金沢大学から転出しました)




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