Yasuharu Okamoto 様: 鈴木@日経リサーチです. > しかし、1gの1と2mの2を加えた3に対応する1g+2mの > 事物は存在しません。すなわち、数値の世界での操作が常に事物の > 世界での操作と対応しているのではありません。 余談ですが,gとmを標準化して無名数にしてから加算することで,「事物の世界」 と対応しないけれど,観念の世界で対応させることはできるだろう,とは考えました. 世界の認識を「時間」と「空間」ですることもありますね.「男」と「女」でするこ とも「天」と「地」(乾坤)ですることも.加算のような数学的操作ではないけれど. 話がそれましたが,アインシュタインや,ヘーゲルの歴史哲学や,易経や,など連想 していたのです. > 鈴木さんは、「数字をいじくり回すだけの分析は困る。」とおっしゃり > たいんでしょうね。 私は南風原さんを思い出していたのです.「数字はそんなこと知らないでしょ」とい う話をどこかに書いておられました.それが妙に頭のすみに残っています.教室では 順序尺度や名義尺度の加算は無意味と学生に教授するでしょうけれど,数字はそんな こと知らない.名義尺度の典型例として教科書に書いてある「背番号」の大小を検定 してみてもいい時はある・・・. 数理統計学者の多くは,主成分どころか,因子に対してさえ「解釈」などナンセンス だと考えているかと思います.主成分など単なる数学的変換であり,現実的意味など 追求すべきでないと決定した瞬間に,とても気楽になります.しかし意識は意識され た物質だといって安心できない程には我々は過剰な意識を背負っていると思うので, 不可視の世界を可視化してみたくなる?.
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