[fpr 2028] 順序尺度を用いた共分散構造分析について

豊田秀樹

豊田@早大心理です

桐野さんは学部の4年生の段階で,たいへんよく勉強なさっていますね.

桐野 匡史 さんは書きました:
>ソフトウェアに関する説明が不足していました。
>現在,ソフトウェアとしてはLISREL Ver8.30 for Windows NTを使用しています。

中略

>そこで,LISRELに関して質問があります。
>前述したように,ポリコリック相関行列に対して,重みなしの最小二乗法を用いて
>プロマックス回転を行い,因子の抽出を試みてみました。
>そして,固有値1.00以上であることを参照に,3因子を抽出しました。
>それらの因子を,それぞれ因子A,B,Cとすると,
>因子Aに2項目,因子Bに3項目,因子Cに3項目,高い因子負荷があることが分かりまし
>た。
>(全体では10項目ありましたが,2つ以上の因子に同じような負荷を持つ項目,
>また,因子負荷の絶対値が0.3以下の負荷の低い項目は省き,残り8項目としまし
>た。)
>それぞれの因子については,内容的に解釈可能な因子としてうまくまとまり,
>2次因子3因子モデルを措定しました。

なるほど

>そこで,(私自身はLISRELに詳しくないため),
>私の所属する学校の先輩方にご指導を受け,豊田先生の著書「共分散構造分析(入門
>編)」
>で書かれているシンタックスサンプル(12章および6章のサンプル)を解釈させてい
>ただいた結果,
>措定した2次因子3因子モデルをLISRELで実行できることが分かりました。
>ですが,残念ながら拘束がどのようになっているのかまでは理解できませんでした。
>今後,可能であれば同時因子分析も試みてみたいと思っているのですが,
>拘束がどのようになっているのかが理解できなければ,無理なことだと思います。
>残念ながら,お手本となるようなものを本屋さんで見つけることは難しいということ
>ですが,
>LISRELで同時因子分析を行うには,どのようにすればよろしいのでしょうか。
>何かよい方法をご存知でしたら,お教えいただければと思います。
>もちろん,私自身も何か方法がないか探してみようと思います。

拘束という用語がよくわからないのですが,小生の教科書で
いうところの制約(特に識別のための制約)と理解してよい
でしょうか?もしそうであるなら,LISRELのSIMPLIS言語は,
ほぼ自動的に識別のための制約を入れてくれるので,気にせ
ずにRUNしてみてください.きっとうまく行くはずです.

LISERLのオリジナルのスクリプトを使用する場合には,(1
次因子2次因子を問わず)1つの因子から出ている影響指標
に関して1つ任意に固定母数1にして実行してみてください.
健闘を祈ります.

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 TOYODA Hideki Ph.D.,  Professor,                Department of Psychology
 TEL +81-3-5286-3567             School of Lieterature, Waseda University
 toyoda (at) mn.waseda.ac.jp  1-24-1 Toyama Shinjyuku-ku, Tokyo 162-8644 Japan
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