[fpr 2207] Fs & Fi for language experiments

Yasuharu Okamoto


 岡本@日本女子大学心理学科です。

>言語刺激を用いた実験の分析では,欧米のジャーナルでは以前から
>1. 被験者に基づくF値(F1, Fs)と,
>2. 刺激項目に基づくF値(F2, Fi)
>の両方を算出してANOVAを行うことが一般化しています.
>
>この手続きの原典は下記と聞いています.
>>Clark, H. H. (1973). The language-as-fixed-effect fallacy: A critique
>       of language statistics in psychological research. Journal of Verbal
>       Learning and Verbal Behabior, 12, 335-359.

 刺激項目をrandom要因とみる分析のことと思います。和書との御指定ですが、
経験上英文の解説書の方が分かり易く説明してあると思います。
Myers,J.L."Fundamentals of experimental design,2nd ed.",1972の
pp.198-199に分析に必要なEMSのデザインの決め方が簡潔に書かれて
います。検定のときにQuasi-Fを用いる必要が生じたときは、p.309にその
解説があります。
 より詳しい説明は
Winer,B.J.,Brown,D.R. and Michels,K.M."Statistical principles
in experimental design,3rd ed.",1991のpp.369-374にあります。
同書のpp.374-377にはQuasi-Fの説明があります。

 2.の刺激項目をrandom要因と扱うとき、1.の被験者要因と
同じように誤差項として分離するためとか、要因の効果の解釈の
一般化のためとか、実験デザインの設計における目的に応じて
いろいろあるようで、解釈にはちょっと注意が必要と感じています。

日本女子大学心理学科
岡本安晴



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