岡本先生 Cc:fprの皆様 都築@立大です.ご意見をいただき,ありがとうございました. 最近,大学院の方法論的な授業で,前期は分散分析を中心に, 後期は,共分散構造分析(SEM)を中心に講義と実習を行っています. 特に,SEMの適合度指標(GFI, RMSEA, AIC etc.)のことなどを考えると, 岡本先生のご指摘がよくわかるように思います. ありがとうございました. At 10:57 05/12/22, 岡本先生wrote: > 岡本@日本女子大学です。 > > 統計の教科書の選択において、なぜ統計学的手法が心理学で必要なのか >という観点が重要なポイントの1つになるように思います。私が最近気になっている >考え方の違いの1つは、統計学的分析の目的ですが、これは情報量基準の >解説を行っている次の2書を比べるとそれぞれの観点がはっきりするように >思います。 > >1.北川源四郎・小西貞則、「情報量基準」、朝倉書店、2004. >2.K.P.Burnham & D.R.Anderson. Model selection and multimodel inference: > A practical information-theoretic approach, 2nd ed. Springer, 2002. > > 1.は統計学者、2.は生物学者が著者のようです。このためでしょうか、 >1.では、統計学的分析では真のモデルは意味がない、データの記述が第1の >目的であるというような考え方が書かれています。 >2.では、真のモデルが想定されています。ただ、これは知ることができない >ものであるし、生物学という複雑な対象では真のモデルは非現実的に複雑に >なるので、適切な近似モデルを探すというような考え方が書かれています。 > 統計学的分析が真のモデルを求めるものではない、データの効率的な >記述が目的であるという考え方は、では心理学的真理の探究には >統計学は無関心なのかという疑問が湧いてきます。それに対して、 >真のモデルは想定しているが、現実的な研究方法として意味のある >近似モデルを求めるという立場の場合は、心理学的真理は何かという問を >求めるとき統計学的アプローチは役に立つだろうという期待をもつことが >できます。 > 学生が読む本として、著者がどのような立場で統計の解説書を書いているか >授業の担当者の立場はどうであるか、この関係に注意することも学生が >混乱しないためには必要であると感じています。 > > ついでですが、第3の立場として、統計学がなぜ心理学に必要かという問に >対する答えとして、「論文の審査に通るため」というのがあるようです。この場合は >審査者の考え方に対応した解説書ということになるのでしょうが、現実には >この立場の場合が少なからずあるように感じています。 > >日本女子大学心理学科 >岡本安晴 > >
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