[fpr 2908] Steiger の効果量の信頼区間前書き

堀啓造

堀@香川大学経済学部です。

私自身での前書きをアップします。いろいろ批判やフォローがあると思います。

統計的検定を批判する視点はいくつかあるようであるが、詳しくない。それを乗り越える方法としてい
くつかの提案がなされている。がこれも管見した範囲のリストである。

(1)p値を書く(5%, 1%などのアステリスク統計学の批判)
(2)平均値に信頼区間を書く(点推定の批判)
(3)事前の効果量想定からサンプルサイズの決定(第1種の誤差の盲信の批判)
(4)効果量を書く(第1種の誤差重視の批判)
(5)効果量の信頼区間を書く(かつ点推定の批判)
簡単に言えばこういうのがあるだろうか。(4)まではAPAでも認められたものとなっている。

効果量の考え方はBayes factor に似ている。Bayes factorについては
Kass, R.E. and Raftery, A.E. (1995). Bayes factors. Journal of the American Statistical 
Association, 90, 773-795.
http://www.stat.washington.edu/raftery/Research/PDF/kass1995.pdf
がまとまって書いているようである。AIC批判もある。
http://www.stat.washington.edu/raftery/Research/publications.html
にはたくさん論文が載っている。
BICとの関係について簡単に紹介したのが
http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/spss/tokidoki15.html#159

(4)のレベルは点推定となる。Steigerが重視しているのは区間推定である。そうすることによっていく
つかのメリットがでてくる。

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堀 啓造(香川大学経済学部)
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