[fpr 3367] 統計分析の多重性

豊田秀樹

豊田秀樹@早稲田心理です

>やっぱり、このやり方は間違いではないかと思います。

こういう分析は、いろいろ「進化」してます。
たとえば,xが大きいほどyも大きいかをみるとき,
xで3群(L,M,H)に分けて、Mを捨てて、LとHだけ残してyに
ついて平均値の差の検定をするような「分析」もあります。
ほんっとに、困ってしまいます。


>検定力が低くなるという問題をかかえています。

すこし話はそれますが。。
大切なのは、当該実質科学分野における実質差なので
その研究者が必要と考える実質差において、適度な検定力
があれば、どの方法でもよいと、
(実質差を、研究者が自覚することがまず大切であり、
検定力が高い方法を探すことに力を注ぐのではなく)
かりに検定力が低い傾向のある手法でも有意差になるような、
実質差のある(効果量の大きな)実験を計画することが、
もっとも重要だと2年生向けの授業では力説してます。

その研究者の考える実質差とデータから計算された効果量は
必ず論文に書くことが大切です。
どの程度なら当該分野では実質的な差なのかの目安に関する
非統計学的な議論をする習慣が各雑誌に根付くとよいのですが。。。。


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