日本心理学会第60回大会(立教大学, 1996年9月) ワークショップ  

心理学研究の自己点検(3): 心理学研究における因子分析適用の諸問題
 
要旨

因子分析は,本ワークショップで過去2回にわたって取り上げた統計的検定と
並んで,心理学研究で最も多く用いられている方法である。しかし,因子分析
を用いて行われてきた研究をレビューしてみると,方法の選択やオプションの
指定,あるいは概念の理解や結果の解釈において,問題となる点が散見される。

今回のワークショップでは,まずこうした問題について話題提供をしていただ
き,その後,指定討論者からのコメントと,参加者からの自由な発言を交えて
討論を進めていきたい。その中で,心理学研究において因子分析を適用する際
の実用的な知見(たとえば斜交解の解釈の仕方,因子分析結果に基づいて構成
する下位尺度の得点化法の選択,仮説検証的・モデル評価的な因子分析の適用
上の留意点など)が共有できればと考えている。

  企画者      長谷川 芳典(岡山大学)
           南風原 朝和(東京大学)
  司会者      市川 伸一 (東京大学)
  話題提供者    服部 環  (宇都宮大学)
  指定討論者    前田 忠彦 (統計数理研究所)