長谷川@岡山大学です。 [fpr 135]南風原さん: >一方,もし心理学研究で実際に多用されている統計的方法 >を取り上げて,反省的に吟味するという流れを引き継ぐと >したら「因子分析の利用」に焦点を当てたWSも良いので >はないかと思います。 >昨年度のWSで指定討論者をして下さった服部さんは,この >テーマについて既に多くの話題をもっていらっしゃるようで >す(その時に配付された資料の後半部分参照)。また,同じ >大会でポスター発表された渡邊芳之さんは「「ビッグファイ >ブ」は何の構造か」というテーマで「因子分析で得られる構 >造とは何か」という基本的な問題について考察されています。 >こうした議論も「心理学研究の自己評価」というWSにふさ >わしいのではないでしょうか。 私のところでも、因子分析を使う卒論生が毎年何名かおりますが、 ずいぶんあやしい解釈をしているようです。 服部さんは話題提供を引き受けてくださるでしょうか。 渡邊さんは、whoコマンドで検索した限りでは、fprに参加されて いないようですが、連名発表をされている佐藤達哉さんのアドレス がリストにありましたので、佐藤さんのほうから情報をいただけ れば幸いです。 (佐藤達哉さんへ:別のメイリングリストでは面白い替え歌を どうも。来年度のwsの御企画はないのでしょうか?) >前2回が検定を中心とした「推測統計」の利用に関するも >のでしたから,その枠組みでの新しい展開として,ブート >ストラップ法について論じていただくのも新鮮で面白いと >思います。 第1回目の時に橘さんがrandomization testsを取り上げられ ましたが、ブートストラップ、ジャックナイフなど、学部レベル の統計解析の授業ではあまり紹介されていない統計解析法を 紹介するなかで、伝統的な解析法を見直してみるという取り組み も有意義であろうと思います。 ブートストラップ等については、中田さんのほうから何かご提案 をいただければ幸いです。 その他、現場で学生を指導している者としては、 “統計パッケージ利用の意義と問題点” というテーマも切望されます。 一般にはSPSSxとSASが利用されているようですが、 中田さんの話では、“BMDP”もなかなかすぐれているそうです。 3つのパッケージの長所短所を比較することと、 卒論研究などで見られる誤用、誤解釈を議論することもたいへん 有意義であろうと思います。 1例をあげますと、私のところでは、例年、信頼性係数について 誤解している卒論生が多く、奇妙に思っておりましたが、原因は、 新版SPSSx(三宅他、東洋経済新報社)の第3巻196頁の記述 にあることが最近わかりました。 私の方から提案できそうなテーマは以上です。 時間があまりありません。今週中にいろいろな方からご提案、ご意見 が提出されることを期待いたします。 長谷川芳典 岡山大学文学部心理学教室
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