宇都宮大学の服部です. (南風原@東大教育心理)さん. >"服部 環 " <GAC01056 (at) niftyserve.or.jp> さん wrote: >>> (松田さん) >>> > だって、人の論文を読んでいると、因子の推定が終わったら >>> > 因子パターンの値が高いものだけ集めて、粗点を合計すると >>> > いう人が余りにも多いような気がして残念です。 >>> > だったら、因子分析なんかしなきゃいいのにと思ってしまう >>> > くらいです。 >>> >>> (a1)因子得点の推定はその標本だけでよい場合と(a2)得られた尺度(因子>パ タ ーンが >>> 高い項目を集めたもの)を将来的にも別の標本へ使いたい場合,(b1)因子得>点 あ るいは >>> 尺度得点に基づいて統計的検定をして結果を一般化したい場合と(b2)統計的>検 定 は不要 >>> でその標本の記述だけで終わればよい場合,を考えたとき,a1-b1(研究論>文で 頻繁に >>> 利用される事例に相当するか),a1-b2(実態調査),a2-b1(追試),a2->b2( 心理検査 >>> の作成とその利用にあたるか)の4通りが考えられますが,組み合わせによ>っ て 因子得 >>> 点を推定したほうがよいときと,素点の合計でもよいときと,あるいはどち>ら で もよい >>> とき(これはないか?)があるように思いますが,いかがでしょうか. > >(a)(b)の分類がよく分からないので,質問させて下さい。 >得点合成の際の重み決定の問題で,「統計的検定」をするか否かという >(b)の分類が出てきたのは唐突な感じがしますが,要するに手元のデ >ータのもとになる母集団(そういうものがあるとして)に関する議論を >するか否かという分類と考えていいのでしょうか。 > >あと,このことと関連して,(a)の「別の標本」を考えるか否かという >のは,「同一の母集団の」という限定つきでしょうか。もしそうだとする >と,(b)の分類との関係はどうなるのでしょうか。 因子得点の推定が話題になったとき,いわゆる心理検査の得点をどうするかというこ とと,実態調査で用いた尺度の得点をどうするかということが思い浮かびました.つま り,推定式を用いて因子得点を推定するか,尺度得点(ある値よりも大きい負荷を1な いしー1にすれば,これも因子得点の推定値?)を使うかです. 心理検査を作成するときは,普通,cross-validaitonを通しているわけではないから ,(重回帰分析の個人的な事例から類推して)推定式を別の標本へ当てはめると誤差が 極端に大きい個人が出てしまうのではないか,むしろ,尺度得点の方が安全(大きな外 れが少ない)かもしれない,と考えました.実態調査の方は,母集団がほぼ標本になり ますから,その標本内で誤差を最小にすることだけを考えれば良いのですから,因子得 点で大丈夫だろう,と考えました. こんなことから,aとbの分類を考えてみた次第です. ただ,できあがった心理検査の得点を使って統計的推定(例えば,個人ごとの区間推 定)や検定(群間比較)をすることがありますし,検査を作成する時点で(特に臨床的 に利用する検査の場合)検定をするでしょうから,bの分類は変ですね.おまけに,異 なる標本で検定を繰り返す場合は”同一母集団”を考えるのですから,aとの関係もお かしなことになりますね. 因子得点に関連して2つ質問があります. ・ちょっと細かいことですが,尺度得点やその標準得点のことを因子得点と呼んでも構 いませんか(上ではそう呼んでいますが).それとも,因子は”共通因子”なのですか ら,一部の変数だけを取り上げた尺度得点は因子得点と呼ばない方がよい(私はこっち に賛成)でしょうか. ・たとえば男女を込みにして探索的因子分析をし,男女間で因子得点(尺度得点)の有 意差検定をしたとします.また,確認的因子分析で,すべての因子パターンについて男 女間で等値制約を課すとモデルが棄却されてしまうが,一部の等値制約を外すとモデル が適合するので,一部の等値制約を外した上で因子得点の平均差を検定した,とします .問題があるようにも思うのですが,構いませんか. -------------------------------- 体調を崩して寝込んでいました(よく倒れるという言葉を見たり聞いたりしますが, 文字通り,倒れました.).今日は,期末試験を控えて試験問題の印刷です.また,倒 れなければよいのですが.
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