南風原@東大教育心理です。
堀 啓造さん@香川大学経済学部 wrote:
>> いま南風原さんのかかれた「知能検査の因子構造をさぐる」渡部洋編著『心理・教
>> 育のための多変量解析法入門−事例編』福村出版の追分析(ていうのか)をやってい
>> ます。
>> (中略)
>> 私のいれたデータが間違っているのか、因子の求め方が間違っているのかはたまた
>> SPSSがおかしいのか。南風原さんはどのように求められたのでしょうか。やっ
>> ぱりSASでしょうか。しかし、因子分析でおおきな違いがでるとはおもえないで
>> すよね。
この後の堀さんと鈴木さんのやりとりの中で見えてきたように,
私が適用したのはSMCを共通性の推定値とした反復のない主
因子法です。上記の本の基礎編でその方法を紹介し,その適用
例を事例編で紹介したものです。
堀さん,鈴木さんの計算結果をみると,なかなか特徴的な相関
データだったようですね。勉強になりました。
>> ついでにお尋ねしますと、グールドは知能の問題として一般因子を否定しています
>> (『人間の測り間違い』(今現物が見つからないのでアバウト)等)。しかし、い
>> くつかの知能テストの結果は、一般因子があるような結果です。この章では南風原
>> さんは一般知能とはいっていないですが、下位検査合計点を総合的な知能の指標と
>> することについて、少なくともこの検査に関しては肯定していますね。グールドの
>> ような見解は、多因子説または直交解の安易な信奉のように思えるのですがどう思
>> いますか。
このへんは佐藤達哉さんあたりからコメントをいただければと
思います。
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南風原朝和 (はえばら ともかず)
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