佐藤達哉@福島大学行政社会学部です。遅くなりましたが以下の点について、僭越な がら私見を述べさせていただきます。 fpr 205] ついでにお尋ねしますと、グールドは知能の問題として一般因子を否定し ています (『人間の測り間違い』(今現物が見るからないのでアバウト)等)。しかし、い くつかの知能テストの結果は、一般因子があるような結果です。この章では南風原 さんは一般知能とはいっていないですが、下位検査合計点を総合的な知能の指標と することについて、少なくともこの検査に関しては肯定していますね。グールドの ような見解は、多因子説または直交解の安易な信奉のように思えるのですがどう思 いますか。 [fpr 211]このへんは佐藤達哉さんあたりからコメントをいただければと 思います。 グールドは、因子の実在化に対して反対しています。その一方、多様なプロフィール で個人を記述することには一定の意義を認めています。★前者については知能の一般 因子gとその生成手段であった主成分分析を対象に議論を行い、後者に関しては因子 分析を対象に議論を行っているため、多少わかりにくくなっていると思われますが、 要するに「数学的抽象であるところの因子の実在化」=「知能の具象化」には反対し ていると思われます。★したがって、因子分析のそれぞれの因子に相当する知能が実 在するというような話になれば反対するのではないでしょうか。★ちなみにgという 考え方にはビネも反対していました。 佐藤達哉@福島大学行政社会学部 a096 (at) mail.ipc.fukushima-u.ac.jp
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