いつもお世話になります. 竹内一夫@愛知学院大です. 堀 啓造@香川大学経済学部さんwrote:[fpr 239] >数量化は大標本データのきちんとサンプリングしたデータであることを前提の方法 >ですね。(開設された頃の)放送大学で林知己夫氏は最近、少ないサンプルのデー >タの処理に数量化を使っている例があるが、このようなときのための指標(だった >か対処だったか)が必要かもしれないというようなことをおっしゃってました。 現在,具体的な指標はあるのでしょうか. >ここには2つの考え方があると思います。一つは鈴木さんのようにそのアイテムま >たはカテゴリーを使わないようにするです。このようなカテゴリがあると解に大き >な影響を与えるというのか、それを中心にする解がでてきますね。山中伸一さん >[fpr 225]の(10)(約3%)や(7)(約6%)はその例ですね。豊田さん[fpr 235]も >指摘しているように(10)は削除すべきアイテムでしょうね。 この方法は,私共のような臨床場面では「ふつうとは何か」を知るには有効だと考えています. >もう一つの考え方はそれが十分に意味のある項目かつカテゴリ組であり、信頼でき >る回答であり、きちんとしたサンプリングの場合にだけあてはまるのですが、「精 >神分析学的な人間考察」と私が勝手に考えているものです。精神分析学的な人間考 >察は、異常と思えるところに普遍的な人間像を想定するわけです。少数のとんがっ >た人かもしれないけど時代の先端を感じるひとがいる。または、時代から完全に疎 >外されてあえいでいる。そんな人から世界を見ると、問題がよりクリアにされる。 >と思って分析してみるというのはどうでしょうか。 実を言いますと,「稀な疾患」を見分ける事は臨床場面で重要です.そう言う意味では, 単純集計で10%や90%の変数をカットしてしまうことに抵抗を感じていました. この様なアイテムに反応を示すsampleの中に,「通法に従って治療を行っても満足な 結果が得られない集団」が入る可能性があるからです. ------------------------------------- 竹内一夫 愛知学院大学歯学部歯科補綴学第二講座 E-mail: kazu (at) dpc.aichi-gakuin.ac.jp -------------------------------------
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