堀 啓造@香川大学経済学部 豊田@教育心理学専攻 さんは書きました:[fpr 248] >「良性」「悪性」という分類は,不適解に対処するさいにキイとなる視点ですね. 少し不適解について見えてきました。 >私は,拙著でも述べているように,不適解に出会ったら「独自性の絶対値」に注目し ま >す.その値が今回のように,大きい場合には「悪性」と判断します.あるいは「良性 」 >かもしれないけれども標本数が少なすぎて実質科学的な解釈はできない状態と判断し ま >す.この判断基準は明快です.絶対値が小さい場合は,独自分散の信頼区間をにらん で, >その変数の常識的な信頼性と妥当性の観点から「良性」と仮定して矛盾がないかどう か >判断します. > >たとえば. >独自分散が-0.05と推定され,その標準誤差が0.1から0.2位で,その変数は「体の部位 >の長さの測定値」であったことがありました.このときは「良性」と判断しました. >処理をどうするかという問題ですが, >1.信頼区間と比較して絶対値が小さい >2.変数の信頼性も高いし,構成概念妥当性もあるから「良性」の可能性が高い. >という説明を加えて,そのまま発表しても良いし,バウンズを設けて独自性 >を0として発表してもよいと思います.それが実態に近い結果だからです. >データを構造と誤差に分けたときに,構造の部分が大きいからこそ起きた >不適解なので,堂々と発表してよいと思います. > > >---------------------------------------------------------------------- >Hideki TOYODA Ph.D., Associate Professor, Department of Sociology >TEL +81-3-3985-2321 FAX +81-3-3985-2833, Rikkyo (St.Paul's) University >toyoda (at) rikkyo.ac.jp 3-34-1 Nishi-Ikebukuro Toshima-ku Tokyo 171 Japan >---------------------------------------------------------------------- > 香川大学経済学部 堀 啓造 hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp
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