堀 啓造@香川大学経済学部です。 Tokuhisa Suzuki <KGH00763 (at) niftyserve.or.jp> さんは書きました: >また,共分散構造分析のソフトは買われましたか?.この前の国際分類学会で まだ買っていません。visualstatはそのうちバージョンアップが届くでしょう。 >日本語版もどんどん進めていて,日本語版A >MOSはいつでも最新β版がインターネットのホームページに行って使えるそ >うですが,アドレスのメモを忘れました.12月には日本語版のAMOS/S アドレスが以前のものと変わっていました。(行き先があるので以前のものでたどり着け ます) http://www.smallwaters.com/amos/ (松井さんよろしく) 日本語版のデモではないようです。それともフォント指定ができるのでそのことかな。 ここにアクセスしてみると、統計でおもしろいところを紹介しています。 UCLAには http://www.stat.ucla.edu/ にアクセスしたほうがちゃんとしたメニューがでます。 >応用の立場から,3類と主成分分析だけでなく,3類,対応分析,主成分分 >析,因子分析などについて,入力データの形(尺度)・解析の目的・出力の解 >釈を柱にして比較検討してみたいと考えています.これらはルーチンワークと >して現場で使われていますが,まとめて見直して社内資料にしておく必要があ >ると考えました.時間が無くて霧消する可能性もあるので,ここに書いておき >ます.なんとか元気を出して勉強したいと思いますので,よろしくご指導願い >ます. 期待しています。 最近、教育心理学研究にhomalsの新しい解と心理学研究に 萩生田伸子・繁桝算男 1996 順序付きカテゴリカルデータへの因子分析の適用に関するい くつかの注意点 心理学研究、67, 1-8. いいかげんな説明をしてご本人に紹介していただこうという魂胆。 各種シミュレーションの結論だけ (1)回答方法としては、2件法、3件法よりも5件法、7件法が望ましい。5件法で十分 か。 (2)相関係数の推定方法として、おおくの場合そのまま1、2、3、4..と点を与える 簡便法で十分である。 (3)データ数は、できるだけ多く。「データ数が項目数の3倍以上あればさしつかえない 」は嘘っぱち。 (4)ある種の条件下では項目数は直観的常識と異なり、多い方よい場合がある。 この項はどうして直観に反するのかよくわからない。古典的テスト理論からすると項目数 は多い方がいいのだが。 (1)2値型データの分析 2値型は、上の結果からは因子分析すべきでないようです。しかし、数量化3類でも状況 は同じでしょう。私も鈴木さんの意見と同じく因子分析のほうがいいと考えます。 理由は、回転をしない、主成分分析は基本的に主たる1次元を求めるものだと思うからで す。2次元以上を求めるときは単純構造に関する仮説を持っているのだから、回転をした ほうがいい。でも最尤法ではなく、主成分分析+回転で十分だと思っています。最終的に 尺度をつくる場合、主成分分析+回転のほうが合理的だと思います。 (2)順序データの場合 順序データの場合、数量化3類はやるべきでないかなと思っています。3月に大昔に収集 したSD法(5件法)のデータを再分析しました。これは、その当時因子分析したもので す。 数量化3類では、分析結果はほとんど無意味な解釈に終わります。第1次元にガットマン 尺度の強度らしきものがでます。次に、SPSSのcategoriesのPRINCALSをした ところ、損失はほとんどないのですが、主成分分析と同様の結果がでます。主成分分析+ 回転をしますと、解釈がしやすい2つの次元が解になります。 これは、一つの例にすぎませんが、 (a)数量化3類は無用な混乱をうむ。とくにガットマン尺度となるような項目では意味の ない結果がでることはすでに知られている。 (b)PRINCALSによって、順序尺度と仮定することでどの程度損失があるか考慮す べき。 (c)回転を試みる。このとき簡便的数値化をしても損失が少ないなら主成分分析+回転を する。 という提案です。あくまで試みですが。 香川大学経済学部 堀 啓造 hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。