堀 啓造@香川大学経済学部です。 Tsutomu Okada <okada (at) ed.niigata-u.ac.jp> さんは書きました:[fpr 303] 数値例どうもありがとうございました。状況が少しわかりました。 >【主成分分析:主成分負荷量】(分散・共分散による) >------------------------------------------- > 変数名 成分 1 成分 2 >------------------------------------------- > 1)スポーツ施設 8.57559D+00-1.62371D+00 > 2)教育施設 5.36245D+00 2.59663D+00 >------------------------------------------- >固有値 1.02297D+02 9.37892D+00 >累積固有値 1.02297D+02 1.11676D+02 >寄与率(%) 91.602 8.398 >累積寄与率(%) 91.602 100.000 >カイ2乗値 5.893 0.000 >(自由度) ( 2) ( 0) >有意確率 0.05253 1.00000 >------------------------------------------- 一般的にはこのような数値を主成分負荷量ということはないようです。というのが前にレ ポートの文献のほとんどが相関ということばが入っていることからわかります。 ただ、loading という言葉の使い方がいくつかあるという指摘は、 Harman,H.H.(1976)Modern factor analysis. 3rd ed. Th University of Chicago Press. に指摘されています。 今は、component loading といえば、主成分と変数の相関というのが多くの使い方です。 ただ、loading の曖昧さを嫌っている人はいるようで、前掲の本以外にも、2冊そのよう には言わない人たちがいます。3人のうち2人はcorrelation と言ってしまいます。 >数値例を掲載していた本自身の解では(分散共分散行列の場合のみ) >固有ベクトルの値は以下のようにSASと一致しますが, > 第1主成分 第2主成分 > 変量1 .8479 -.5301 > 変量2 .5301 .8479 >固有値 119.3 10.94 ですから、主成分負荷量といえばこのような数字になるのです。 > >(固有値の平方根*固有ベクトル)を求めても以下のようにHALBAUの結果 >とは一致しません 共分散行列の固有ベクトル と 固有値 1 2 T1 .847878 -.530192 T2 .530192 .847878 固有値 119.346025 10.942070 寄与率 91.601635 8.398365 累積 91.601635 100.000000 HALBAU の求めた固有値と固有ベクトル >固有値 1.02297D+02 9.37892D+00 (1.02297D+02)^(1/2)*.847878 = これで、HALBAUの結果になるでしょう。しかし、HALBAUの固有値がどうして、違っている のかはよくわからない。 いくつか疑問が残りますが、HALBAUのものがほかに類をみない独自のものと言えるのでは 。そういえば、 >しかし 柴山(1992)欠測値を含む多変量データのための主成分分析的方法 > 教育心理学研究40,257- の方法をプログラム化したもの(MPCA.EXE 柴山氏自身の がありましたね。しかし、 >作成)に,この(欠測値を含まない!)データを入力すると,「重み係数」として あくまで「重み係数」です。負荷量とはいっていないのですね。でしたら、負荷量とは別 の問題なので詳しいかたにバトンを譲ります。 とっとっと(と逃げ去る音) 香川大学経済学部 堀 啓造 hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp
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