堀 啓造@香川大学経済学部です。 "服部 環" <GAC01056 (at) niftyserve.or.jp> さんは書きました:[fpr 308] > SASはデフォルトで不偏分散共分散行列(式の分母がN-1)を使い,HALBAUは標 >本分散共分散行列(式の分母がN)を使います.SASのオプションで VARDEF=N を >使えばHALBAUの結果と一致します. なるほど。主成分分析は本来サンプルに対して行うものでしたね。とすると、ほかのソフ トのほうが問題なのかな。まあ、固有ベクトルや「主成分と変数の相関(主成分負荷)」 には影響はないので、問題はないけど。(nifty sspssでは勘違い投稿をしてしまった。 後で修正しておこう) 柳井氏(1986)は構造ベクトルという考えから主成分負荷行列の考えを展開してます。これ は本来のやり方でしょう。すると、主成分と変数との共分散は自然なようです。 (Jobson,J.D.(1992)Applied multivariate data analysis;volumeII:categorical and multivariate methods. Springer-Verlag.p390)。 しかし、それを指標として使う意味はどの程度あるか疑問です。主成分と変数の相関(出 発行列を相関行列とすると、因子構造はこうなる)のほうが意味を解釈できるのではない でしょうか。また、多くの参考書は相関のほうを指標として使っています。できれば、 HALBAUの出力つまり共分散とすることによるメリットをあげてほしい。 (挙げて欲しいのですが、 Jolliffe,I.T.(1986)Principl component analysis. Springer-Verlag p21 にほかのPCAの結果と比較するときに有効とありました。) 以下、必要ないでしょうが、OKADA さんに補足説明 なお、(HALBAUの出力の「主成分負荷量」)÷(変数jの分散)とすれ ば相関がでます。 固有ベクトル(重み係数)= (HALBAUの出力の「主成分負荷量」)÷(HALBAUの固有値) (固有ベクトルは因子パタンに対応) ということになります。 ------------------------------−−−− 私の考えでは、固有ベクトルと相関である「主成分負荷量」が出力されるほうがいいと考 えます。その結果の解釈としては相関のほうが有効と考えるからです。 主成分分析は第1主成分しか意味がないという大胆な考えももっています。もちろん、プ ロットするためと考えれば第2主成分以後も有効ですが、軸を解釈するものではありませ ん。その後回転するなら話は別です。 堀 啓造 香川大学経済学部 堀 啓造 hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。