[fpr 341] multi-corr of Shiba

鈴木督久

鈴木@日経リサーチです
 
堀さん wrote:
》p188〜p191だけ(重相関法(1))を見直しました。この部分初版1刷と
》私のもっている初版4刷(1971)で内容が変わっていました。
 
》相関行列から、求めてみますと、標準重みベクトルが再現されない。
 
》でもいい機会なのでお聞きします、標準重みベクトルは標準偏回帰係数とは
》違うモノなんですか。それを使う意味はなんなんでしょうか。
 
SPSSのプログラム付きでありがとうございます。SPSSでチャレンジし
てみます。ところで私の読んだ本は第2版(1975)でした。手元にあるのは第7
刷(1987)で、例題は全然違うようです。第2版では重相関法の説明はあっさり
したものです。偏回帰係数の解釈や、主成分による重回帰などの話題は応用家
には有意義です。
私も興味がありましたので第2版の例(p.130)を確認しましたが再現しました。
やはり相関行列から求める「計算法」なのですがSPSSでなくSASで確認
しました。結果は本と同じなので示しません。共通語でなくて恐縮です(つい
慣れた言語を使ってしまう)。
 
proc iml ;
    r = { 1     0.818 0.796 0.051 0.169 ,
          0.818 1     0.717 0.189 0.171 ,
          0.796 0.717 1     0.084 0.155 ,
          0.051 0.189 0.084 1     0.649 ,
          0.169 0.171 0.155 0.649 1          } ;
    rc = { 0.258, 0.288, 0.247, 0.637, 0.710 } ;
 
以上が本に掲載された相関行列です。「ベクトルw」は、
 
    w  = inv( r ) * rc ;
 
ということなので、標準偏回帰係数と同じですね。rが分散共分散行列なら、
偏回帰係数になる。重相関係数myuはwを使って、
 
    myu2 = t( rc ) * w  ;
    myu  = sqrt( myu2 ) ;
 
いわゆる「標準重みベクトル」は、標準偏回帰係数の各要素を重相関係数で割
ったものということで、本のとおりに書くと、
 
    ws = ( 1/ myu ) # w ;
 
本の記号説明は「標準重みベクトル(標準偏回帰係数ベクトル)」となってい
て、まぎらわしいです。両者の違いは計算上はそういうことで、予測値(合成
変量)は分散が1か、重相関係数か、というだけですね。しかし回帰分析の文
脈で予測値の分散を1に基準化する「標準重みベクトル」がどういう意味を持
つか、私には分かりません。また重回帰分析の勉強のために、このような説明
の仕方がベストなのか、学校の先生の立場とは違うのでその意味も不明です。
私としては統一的な場所から、多変量解析を説明する時の説明の仕方として面
白いと思いました。合成変量と、重みベクトルと、構造ベクトルという道具だ
けが印象に残る本ですが、線形代数の勉強もかねて、ビシネスマンの入門教科
書としては多変量解析の「ある」意味がわかってちょうどいいレベルだと思い
ます。
 

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