はじめまして,ずっとROMでした
岩澤@日大大学院と申します.
In [fpr 345], tomitat (at) marinet.or.jp writes:
>こんにちは,富田拓郎@早大大学院と申します.
>
>先日,ある論文集を読んでいたら
>因子の抽出個数規準の指標として
>「BIC」なる用語がでてきました.
>
>AICなら「赤池の情報量規準」と分かるのですが,
>BICは誰の「情報量規準」なのでしょうか.
>また,この指標はAICとは何が異なり,
>どういう利点や欠点があるのでしょうか.
>
Replyが遅くなりましたが,堀先生@香川大学以外の方のfollowがないので
とりあえずお答えになりそうな文献をご紹介いたします
萩生田伸子・繁桝算男 (1996) 順序付きカテゴリカルデータへの因子分析の
適用に関するいくつかの注意点.心理学研究, 67(1), 1-8.
ではAICとBICの両方の指標が使われています.この論文によると,
BICとは“Schwartzの基準を−2倍したもの”(p.2)だということです.
P.5にはAICとBICの式も載っていて,AICでモデルの自由なパラメータ数の2倍を
足すところを,BICではモデルの自由なパラメータ数×データ数の対数を足している
ところだけが違うようです.
#この論文の結論のひとつは,“2件法,3件法のデータには因子分析の適用は
推奨できず,5件法や7件法のデータは変換をせずに因子分析してよい”と
いうことです.しかし,3と5の間の4件法についてはふれられていません.
私の周囲には5件法から“どちらでもない”を抜いた4件法を使っている
(“どちらでもない”に過度に反応が集中するのをさけるため)人々がいる
のですが,この人達のデータには因子分析を適用してよいのでしょうか?
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日本大学大学院文学研究科
岩澤 秀紀
iwasawa (at) chs.nihon-u.ac.jp
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。