[fpr 412] fpr406and407

南風原朝和

南風原@東大教育心理です。

長谷川さん@岡山大学文学部心理学教室は以下のように書いています[fpr 411]。
 
 >> 岡本さん[fpr:406]:
 >> > だいたい、分散分析は、昔(1980年頃)使ったことのあるSPSSでは回帰 
   分析の
 >> >特別な場合として位置付けられていました。それなら、連続量として得られている
 >> >性格などのスコアは、カテゴライズして分散分析にもちこまずに、連続量のまま
 >> >回帰分析にかける方が自然です。これは、私のところだけの現象であればよいので
     すが。
 >> 
 >> そうなんですよね。WSの第1回目に話題提供をしていただいた橘さんの本にも
 >> 連続変数を連続変数のまま分析しないで、例えばせっかく年齢を調べているのに、わ
    ざと30-39
 >> 歳、40-49歳、60-69歳のようにカテゴリー分けすることの問題点が指摘されています

分散分析モデルは,要因の水準を自由度に等しい数のダミー変数で表現すれば,
回帰分析モデルと同じ線形モデルになり,同じプログラムで計算することができ
ますが,そのことと,連続変数のカテゴリー化の問題は区別する必要があるので
はないでしょうか。

連続変数をそのまま使うということはいいのですが,そのことに伴って,(カテ
ゴリー化した場合には不要な)線形性の仮定と複数の効果の加算性(交互作用の
ないこと)の仮定を,特に意識または吟味することなく導入してしまっているケ
ースも多いように思います。

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