鈴木@日経リサーチです。 岡本安晴さん@金沢大学文学部心理学: >が対角行列である(変換後の変数が直交している)のは、 > a = b >のときですが。 はい。 私が気にしてるのは最尤法の初期解ですが、具体的に服部他(1996, p.213) の 20×5 のデータを使うと、その相関行列 r は、 R = ( 1 0.3589025 0.1952737 0.1238165 0.3073167 0.3589025 1 0.1514382 0.1798046 0.2641412 0.1952737 0.1514382 1 0.402608 0.3122813 0.1238165 0.1798046 0.402608 1 0.3599788 0.3073167 0.2641412 0.3122813 0.3599788 1 ) 2因子の探索的因子分析の最尤法による( SAS, ML )初期解 a は、 A = ( 0.5447261 0.4402426 0.5204494 0.6131447 0.5841408 -0.496029 -0.238958 0.1976101 0.4182293 0.012859 ) 重み行列 w の回帰推定は、w = inv( R ) * A` なので W = ( 0.3259235 -0.526468 0.1607803 -0.154807 0.2063239 0.1389657 0.3734686 0.4518902 0.2426385 0.0094749 ) 推定した因子得点 F は標準化データ行列を Z とすれば、 F = Z * W 2因子の得点の平均はともに0で、標準偏差は 0.8523, 0.7174 。そして、 このデータに限らず、一般に、正確に、直交するのですが、それが気になる。 F1 F2 F1 1.00000 0.00000 F2 0.00000 1.00000 直交するように因子得点を推定すること自体はできますが(芝:1979, p.183 など)、残差行列が対角行列でないのに、そんなことをしても意義は少ないし、 実際にそういう得点推定をしているわけではない。得点を回帰推定すると直交 するように初期解を求めているような気がしたのです。そういうものなのでし ょうか?。ソフトウエアの裁量なのか、最尤法の時の定石なのか、教科書レベ ルのことかも知れませんが、どこかに書いてある教科書はないでしょうか。
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。