長谷川@岡山大です。 <9612200845.AA00318 (at) haebara.educhan.p.u-tokyo.ac.jp> の、 "[fpr 515] Re: JPAworkshop" において、 "haebara (at) educhan.p.u-tokyo.ac.jp (南風原朝和 (Haebara))"さんは書きまし た: >>参考までに,教育心理学会の研究委員会企画シンポジウムとして計画が進 >んでいるものを紹介しておきます。以下の3つです(いずれも仮題,順不 >同)。 >(A)統計的データ解析のガイドラインをめぐって >(B)実践型の教育心理学研究をどのように進めるか >(C)生涯学習社会と教育心理学研究 何だかとっても面白そうな企画ですね。私も教育心理学会に再入会したくなりま した。 もっとも、このMLと関係のない私事で恐縮ですが、数日前に、ある一大決心を しました。その決意を確実に実行するために国内の所属学会を半分に減らすこと を断行し、さっそく3つの学会宛に退会届けを出したばっかりですので、今更、 再入会というのもちょっと...。 しかし、上の(A)などは、必ずしも教育心理学に限った問題ではないので、ぜ ひ日心で取り上げてもらいたい話題だと思います。教心で取り上げたほうが日本 の心理学者全体に与えるインパクトが大きいということでしょうか。 > >> 基礎的な問題を考えたらどうかというような趣旨です。長くなりますの > >> で、今回は省略しますが、もしリクエストが多ければ、もう少し具体的 > >> な問題提起をさせていただきたいと思います。 > ぜひ具体的な問題提起をお願いします。 前回、申し上げた (3)実験研究によって何がわかるのか (4)質問紙調査によって何がわかるのか (5)個体差の分析によって何がわかるのか のうち(3)については次の紀要に自分の意見をまとめたいと思っております。 WSにつながるかどうかは別としても、少しずつ問題提起させていただきたいと 思っております。 (4)は、最近、私の教室では指導教授の影響を受けて質問紙調査のかわりにイ ンタビュー主体の卒論や修論を書く学生が増えてきたことに基づく発想ですが、 もっと根本的には“(質問紙調査から)行動の変革に結びつくような真の行動の 原因を探りあてることがどこまでできるのか”という疑問があります。とはい え、いま私自身にはこのことで話題提供できる余裕はありません。 (5)は、テーマは“創造的思考”でも“不安”でも何でもいいのですが、何ら かのテストの得点と他の測定値との相関を見るような形でどこまでその本質に迫 れるのかという疑問、それと、無人島に漂着したロビンソンクルーソーの行動を 分析する場合、個体差についての分析ができないことがどういうハンディになる のかといった疑問です。 #堀さんからいただいた(1)と(2)に関する御発言については、別便でお答 えしたいと思います。 =============================================================== 長谷川芳典(岡山大学文学部心理学教室) hasegawa (at) cc.okayama-u.ac.jp http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/h0u.html 原文の一部or全文引用,転送,改行はご自由に(但し出典明記してください) =============================================================== (年内は早めに帰省してしまいますが、正月は2日から出勤します)
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。