[fpr 523] 斜交解の共通性は

岡本安晴

 
  南風原さんの次の御教示の通りですが、
 
>変数の共通性は,その変数と共通因子空間との関係で決まるもので,
>共通因子空間にどのような座標軸を設定するか(因子をどのように
>回転するか,直交か斜交か)によって変化するものではありません。
>ですから,初期解で推定された共通性は,斜交回転後も同じです。
 
斜交解で確認するときは以下のようにしてできます。
 
  因子分析のモデルを
 
       z = Pf + e
 
とおきます。
ただし、
        P:パターン行列
        f:因子ベクトル
        e:エラーベクトル
です。
  このとき、共通性は
 
         E((Pf)(Pf)')
 
の対角成分で与えられます。ただし、
 
          E(X)
 
は確率行列Xの期待値です。
 
          (Pf)(Pf)'=Pff'P'
 
ですから、共通性は
 
         PGP'   ただし、G=E(ff')=因子相関行列
 
の対角成分となります。                         
 
 
岡本安晴@金沢大学文学部
C00279 (at) sinet.ad.jp
 

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