[fpr 547] question about ttest

森敏昭

Tsutomu Okada <okada (at) ed.niigata-u.ac.jp> さんは書きました:
>知人から質問をされたのですが,私にもよく分からないので,どなたか
>どうかお知恵を拝借させて頂きたことがあります。
>
>以下のようなデータに対してt検定を用いてよいのかどうか?というのが
>質問の趣旨です(質問者の表を元に復元)。
> データは以下のように,A,B,Cという3つの対象に対する比率を各Ssが
>判断したものです。数値は%です(つまり各被験者ごとで,A+B+C=100%)。
>これをA,B,C別個に平均を求めた数値が従属変数となります。
>
>Ssは2つの条件の群に分かれていて,この条件間で,上で求めた平均値の差の検定を
>A,B,Cそれぞれ別個に行うというものです。
>
> Ss | A  B  C  |
>-----------------
>  1  | 10  20 70 |100%
>  2  | 20  30 50 |100%
>  :     :  :  :  | :
>  n  |           |100%
>-----------------
> 平均 50  20  30
>
>A,B,Cは独立ではないし,こういった比率を平均値にしてしまって果たしてよいのか?
>というのが,何か変な感じがするのですが,統計の専門家でもないので,
>根拠を挙げて「こういう理由でおかしい」あるいは「おかしくない」というのが
>どうもよく分かりません。
>あまり,見かけないようなやり方にも思えるのですが,いかがでしょう?
>
A、B、Cごとに別個にt検定をやるのであれば構わないと思います。
例えば20問からなるテストを実施し、1問5点の100点満点で採点したとします。
その結果、男子の平均が70点、女子の平均が75点であった場合、この平均値の差の検
定には、一般にt検定を用いると思います。質問の例の場合も、Aが正答数(率)、Bが
誤答数(率)に対応すると考えれば、このテストの場合のt検定と同じことになるのでは
ないでしょうか。ただし、対象(A,B,C)×条件の2要因の分散分析をやるのは不適
切だと思います(時折そうしているのを見かけますが)。その理由は「指導と評価」の、
1996年2月号、54ページをご覧下さい。

(ところで岡田さん、これはどうでもよいことですが、貴兄の文体をどこかでみかけたよ
うな気がします。私の思いすごしでしょうか?)

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  森   敏  昭     Toshiaki Mori
  広島大学教育学部  Department of Psychology
  Tel:0824-24-6764  Faculty of Education
  Fax:0824-22-7111  Hiroshima University
  E-mail:tosmori (at) ipc.hiroshima-u.ac.jp
        :GHC03716 (at) niftyserve.or.jp    
  http://sinri.educ.hiroshima-u.ac.jp/~mori/
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