長谷川@岡山大です。 <9701191517.AA00224 (at) okadah.ed.niigata-u.ac.jp> の、 "[fpr 542] question about ttest" において、 "Tsutomu Okada <okada (at) ed.niigata-u.ac.jp>"さんは書きました: (改行位置変更しました) >判断したものです。数値は%です(つまり各被験者ごとで, >A+B+C=100%)。 >これをA,B,C別個に平均を求めた数値が従属変数となります。 > >Ssは2つの条件の群に分かれていて,この条件間で,上で求めた平均値 >の差の検定をA,B,Cそれぞれ別個に行うというものです。 拝見した直後には、これはかなり初歩的なレベルの誤用かなあと感じまし た。 しかし、よく考えてみると、これは比率といっても単なる被験者の判定値 ですから、まあ、よろしいのではないかという思うようになりました。 要するに、各被験者がA、B、Cの大きさを数値で評価するさいに、平均が 33.3になるという制限条件をつけただけのものと考えてもよさそうです ね。 具体的には、A、B、Cは各被験者が行う政党支持率の推定、あるいは死因の 比率の推定のようなもので、2つの条件とは男女とか地域の違いのような ものを意味しているのでしょう。 と、書いたところで、森敏昭さんからのフォローが到着しましたので、私 の出番はなくなってしまいました。 岡田さん御自身もご指摘のように、A,B,Cは独立ではありませんから、 “A、B、Cいずれについても2条件間で有意な差があった”というような結 論を出すのはちょっと問題でしょうね。 長谷川芳典(岡山大学文学部心理学教室) 署名簡易版 http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/h0u.html
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