豊田@立教社会です haebara (at) educhan.p.u-tokyo.ac.jp (南風原朝和 (Haebara)) さんは書きました: >南風原@東大教育心理です。 >堀さん,豊田さん,[fpr 118] (1995年11月16日)へのコメントありがとうござい >ました。とりあえず,計算に関することだけ補足しておきます。 中略 >両側検定は棄却域が2つに分かれていて検定力(検出力)の計算が少し面倒なので, >5%水準の片側検定のt検定を考えることにします。このとき,得られるp値に対応 >した Observed Power は,SASプログラムなら次のようにすれば求まります。 わざわざプログラムを示して、操作的に教えてくださり、有り難うございます. 昨晩考えました。確かに、この方法で計算されるObserved Powerは、標本数の影響を 強く受けるものではなく、おっしゃるとおり、限界水準によってある程度の範囲が 相当に決まるものですね。ですから、私の記事の [fpr 550] Re: Observed Power >p<.05 で有意になるときは,確かに >Observed Power>.50という性質は変わりませんが.標本数が多いときは >Sig of Fがpを少し下回っただけでも,Observed Powerはぐっと大きくなります. >逆に標本数が少ないときは,Sig of Fがpを同じだけ下回っても,Observed Power >はあまり大きくならないでしょう.このように変化の程度の性質に対する定性的な >直感は働きますが,具体的な数値までは直感は及ばないので数理的には冗長でも >出力してくれると有り難いのではないでしょうか. の部分は成り立ちませんので、「削除」してください。それから使い道を考えたので すが、小生の元記事の通り「同様の実験の検定力の推定値」としては使用できると思 います.たとえば危険率10%,5%、1%、0.1%の4点でのObserved Powerを 確認すれば,対立仮説の分布の形状が研究者に具体的に思い浮かびます. kazmori (at) gipnc.shinshu-u.ac.jp (MORI Kazuo) さんは書きました: >fprの皆様:守@信州大学・新入りです。 大歓迎です > 検定力は、有意水準と被験者数と効果量が決まれば決まるのだから、「KR」のよ >うなところに「誰かがお節介にも検定力を勝手に計算して明記しちゃう」というのは >どうでしょう?有意水準5%はOKでしょうし、効果量はコーエンの言うように「中 >程度」としちゃうわけです。そうするとこの論文では「有意だ」と威張っているけれ >ど「検定力は低いよ」てなことがみんなにも良くわかる。 被験者数は論文に記載されたものでもいいけれども, 「目標として相応しい効果量」「検出されるべき効果量」を心理学的に決めることは とても難しいし,統計学的には決められません.だから評者が主観的に決めるの は望ましくありません.検定力分析は1通りの答えを出すような使い方はなじまな いような気がします. gpower というソフトを少しいじってみた感想では,有意水準を5%で決め打 ちにしてパワーを計算すると,想像以上にいろいろな状況で低いですよ. また組み合わせによって印象が違うことも問題があるのです. > それから、上の豊田さんの中で、 >toyoda>であったことにして論文を書こう.あるいは,効果量は,最初からこんなに >いらな >toyoda>かったことにしよう. >は、「効果量はこんなに小さくないことにしよう。」だと思うのですが・・・ これは,同じ事を主張しているとおもいます.データをとる前に,たとえば偏差 値にして10くらい差があれば「目標となるべき効果量」と呼ぶに相応しいだろ うと判断してたのに,実際にデータをとってから,実験群と対照群では差が3.0 あればよかったことにしよう,とか,あるいは3.0という差はちいさくないとい うことにして,論文を書こうということですから. ---------------------------------------------------------------------- Hideki TOYODA Ph.D., Associate Professor, Department of Sociology TEL +81-3-3985-2321 FAX +81-3-3985-2833, Rikkyo (St.Paul's) University toyoda (at) rikkyo.ac.jp 3-34-1 Nishi-Ikebukuro Toshima-ku Tokyo 171 Japan ----------------------------------------------------------------------
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