[fpr 609] 感情の認知

堀啓造

堀@香川大学経済学部です。

感情の認知について研究が進んでいるようですね。
nature japan
脳:耳からの恐怖 January 16, 1997 
http://www.naturejpn.com/weekframe.html
から1週間前で見つけてください。今日は1997/1/28日。
このタイトルでは読む気はあまり起こりませんし、内容も読んでおもし
ろいとも思えない。チェックはしていたけど、それほど重要と感じずに
いた。
同じ記事が英語のほうにもある。(こちらは登録が必要)
nature
http://www.nature.com/Nature2/serve?SID=21107574&CAT=TOC&PG=19970
116/sum254.html
これを読むと、ああそうなんだと思えるレベルにまとめている。
Times になると周辺情報も入っているのでわかりやすい。
Times  January 20 1997
     How do we know at a glance whether somebody is
       feeling angry or unhappy? Adam Zeman on
        decoding the language of facial emotion 

       When the face is an open book 
http://www.the-times.co.uk/news/pages/tim/97/01/20/timfeafea01010
.html?1314689

顔の表情の認知は左右の扁桃体(大脳基底核の一部)が関係しているこ
とがわかっていた。てんかんによる切除患者を被験者とした、声の感情
認知も扁桃体がその役割を果たしていることがわかったというもの。こ
こでいう感情は「恐怖」と「怒り」。Timesの記事は感情認知を媒介する
という慎重な言い回しになっているところが重要。

性急な結論に飛びつかない。人間行動の因果の認定もそうあるべきでし
ょうね。

といいながら、ここで顔や声の感情を認知しているとしたら、分析的な
ものなしにやっているということかな。アフォーダンス派に有利か。

そういえば、Scientific American も要約をインターネットで読むこと
ができる。
http://www.sciam.com/

Times(Timeではない)はfeature に mind and body というコラムがあっ
てときどきおもしろいことが書いてある。また、同 education もイギリ
スの教育事情がわかっておもしろい。大学の学科の評価があって、心理
学も(イギリスだけの)順位付けをしていた。

香川大学経済学部
        堀 啓造
e-mail    hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp
home page http://fourier.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/

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