[fpr 621] Effect Size

堀啓造

堀@香川大学経済学部です。

南風原さん[fpr 618] コメントありがとうございます。
>堀さんが引用されている Kirk (1995) は,fを
> (6)    f^=sqrt [(F−1)*df1/N]
>で推定しています。これは(1)の分子と分母それぞれの2乗を不偏推定
し,
>その平方根をとって比をとる,といった,ヒューリスティックとでも呼
>ぶべき方法で導いた式ですが,これは(4)の(df2−2)/df2 を近似的
に
>1とみなしたものに相当します。これもやはりバイアスをもっています
。
>
>ということになり,f自体の厳密な不偏推定量はこの中にはないわけで
>すが,(4)式に基づく(5)が理論的には最も良いと言えるでしょう。

はっきり根拠を示して説明していただき、すっきりしました。

Kirk(1995) は p181で a sample estimate of f というおとなしい言い
方をしています。そのあたりを反映しているのかな。、Winer eta 
al(1991) はp127 に unbiased estimate for this design, unbaiased 
estimate of σe^ などと書いていたので、f もunbiased estimate と思
いこんでいました。

>なお,(3)から分かるように,fは非心度λをNで割った形の指標です
の
>で,(6)や SPSS 流の推定式のもつバイアスもNの増加に伴って小さく
な
>っていくはずです。


Howell(1992)では実験効果の大きさmagnitude of the experimental 
effectについて、η2(eta squared)、ω2(omega squared)をあげていま
す。η2は記述、ω2は推測するものとして使う。partialed η2 とf、
ω2とfの変換式をCohen は導いています。fとω2の利用は基本的に同じ
と考えていいものですね。η2は不偏推定とは無縁と考えた方がいいので
しょうか。

Howell,D.C.(1992)Statistical methods for psychology. 3rd ed. 
Duxbury.
Howellのホームページを見ると、4版がでたようですが、amazon.comでは
みつからなかった。


インターネットでpower について見る。
http://www.uvm.edu/~dhowell/StatPages/More_Stuff/PowerStuff.html
powerが重要であることを、示すサンプルプログラムつき。

Gary Cziko, power, size effect について説明あり。
lecture note
http://www.ed.uiuc.edu/courses/edpsy390a/notes/19_power_toc.html
問題と解答
Questions on Statistical Power,Analysis of Variance, Chi-Square 
http://www.ed.uiuc.edu/courses/edpsy390a/handouts/09_q4.html

田口メソッドは
http://mijuno.larc.nasa.gov/dfc/tm.html
がいいようですね。

そういえば、青木繁伸さん(群馬大学)のホームページはますます充実
してますね。
統計学自習ノート
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/lecture/index.html
はテキストとして使えます。
  予備知識(確率,分布関数) 
    記述統計(要約統計量,グラフィック表現法) 
    検定・推定(度数、比率、平均値、代表値、相関係数、分散) 
    多変量解析(工事中)
 

香川大学経済学部
        堀 啓造
e-mail    hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp
home page http://fourier.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/

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