[fpr 643] Corespondence of ranking

芳賀繁

 芳賀@東和大学です。どなたか相談に乗ってください。

 人間が決めた順序の一貫性または一致度をどうやって評価するかという問題
です。

 人間工学で作業負担を主観的に評価するNASA-TLXという尺度があります。ま
ず,6つの下位尺度(身体的負担,精神的負担,タイムプレッシャーetc)を被
験者に予め一対比較させて尺度の重みを(0〜5)に決めます。重みは6尺度
のすべての組み合わせである15回の一対比較で,「より重要」と判断された
回数です。次に負担を評価すべき作業を行い,作業後に6尺度それぞれについ
て作業負担の評価を求め,各尺度の評定値を加重平均してワークロードスコア
を計算します。

 この一対比較が面倒なので,重要と思う順に下位尺度が書いてあるカードを
並べ替えて1〜6の重みをつける方法を提案しています。一対比較でもカード
ソートでも結果が対して変わらないことを検証するために2回実験を行いまし
た。一回目はbetween-subject計画で,2群の被験者にそれぞれの方法で尺度
の重要度を評価してもらった後,作業をさせ,作業負担を評価,スコアを計算
します。二回目はwithin-subjectで,すべての被験者に両方のやり方で尺度を
評価してもらいます。もちろん,試行順序はカウンターバランスしました。

 二つの方法で得られたワークロードスコアの相関が高いことで十分とも言え
るのですが,被験者によって決められた重み,あるいは尺度の重要性のランク
が一致している程度を直接評価する方法はないでしょうか。

 下の例は上と同じ問題とみなすことができると思います。

 (1)A,B,C,D,E,Fという6種のお菓子を50人の子供に「好きな」順に並べても
らったときと「甘い」順に並べてもらったときの一致度を測る。

 (2)A,B,C,D,E,Fという6人の子供が10回50m競争をした結果の順位と,10回
400m競争をした結果の順位の一貫性。

 (3)タレント好感度調査のベストテンの変化の度合いを1994→1995と1995→
1996で比較する。(つまりどっちの一年で顔ぶれがより大きく変わったか)

 何かアイディアがあればご教示ください。統計的に確立された手法でなくて
も結構です。人間工学の実用的な手法に関わる問題ですから,納得性,説得性
があればいいんじゃないかと思います。

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東和大学工学部経営工学科 芳賀  繁
e-mail: haga (at) tohwa-u.ac.jp
URL: http://www.athena.tohwa-u.ac.jp/manage/haga/Hagalab.html
Tel: 092-541-1511  Fax: 092-552-2707
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