[fpr 655] 個展のお誘い

豊田秀樹

豊田@立教社会です.

Kano Yutaka <kano (at) math.tsukuba.ac.jp> さんは書きました:
>ロゴサはアンチSEMといってよいでしょう.彼の講演は,身振り手
>振りで壇上を走り回るドタバタ劇です.言ってみれば,吉本新喜劇のようです
>(私は好きですが).
>ロゴサは,「Ballad of the casual modeler」 なる歌を作詞・作曲しています.
>
>When I was a student 
>in seventy-three
>I heard of new ways
>to do psychology
>
>If you had you some data
>and you didn't need that much thinkin'
>you just draw in the path
>....

上記のバラードばかりでなく,ロゴサの批判論文の主旨は,SEM は気軽に使えすぎる,
簡単に "draw" できてしまう,というところにあります.わたしはこの主張は間違っ
ていると思います.SEM は,多変量解析のための簡易高級言語のようなもので飽くま
で道具です.クレヨンという描画の道具は,簡単に幼児でも draw できます.彼の主
張はクレヨンであまりにも簡単に絵がかけるから,クレヨンは役に立たないといって
いるのと同じです.draw された結果が下手なのは,道具のせいではなくて drawした
人の腕前のせいです.

さて,話はかわりまして,このたび,下記要領で個展を開催することになりました.
また未熟な腕前ではありますが,春らしい色使いの新作を取り揃えて,お待ちいたし
ております.お誘い合わせのうえ,ご来場いただければ幸いに存じます.

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       第4回心理測定研究セミナー開催のご案内

 人事測定研究所では、心理・教育・人事測定の領域における最近の研究課題や研究方
法に関するテーマを取り上げた心理測定研究セミナーを定期的に開催いたしております
。昨年9月に行いました第3回セミナーでは、元シカゴ大学教授R.Darrell Bock博士に
、テスト測定の領域における大きなテーマであるIRT(項目反応理論)の応用に関する
最新の話題についてご講演をいただき、多数の研究者の方々にご参加いただきました。
 このたび、第4回心理測定研究セミナーとして下記の要領にて開催する運びとなりま
した。昨今注目を集めている共分散構造分析について、立教大学社会学部の豊田秀樹先
生にご講演をいただくことになりました。統計的手法や研究法を専門としない方々にも
お役立ていただけるように、特にわかりやすい講演をお願いしており、講演とともに質
疑応答を行える形式で進行いたします。
 ご多忙中とは存じますが、是非ご出席いただきたくご案内申し上げます。
                            平成9年2月
                            人事測定研究所
    第4回心理測定研究セミナー開催要項
・テーマ        共分散構造モデルによる応用的研究
・司会          芝祐順(東京大学名誉教授・人事測定研究所特別顧問)
・講師          豊田秀樹(立教大学社会学部助教授)
・日程          平成9年3月15日(土)15:00 から 17:30
                  講演ならびに質疑応答を予定しています
・会場          人事測定研究所 本社 6F 会議室
                (営団地下鉄日比谷線 神谷町駅下車徒歩3分)
・定員          50 名
・参加費用      無料
・申込方法      お名前・ご所属・ご住所・電話FAX番号・E-メイルアドレスを明記の上
                下記 E-メイルにアドレスにお申し込み下さい。
                宛先 LDM02327 (at) niftyserve.or.jp
・お問い合わせ  人事測定研究所 測定技術部 舛田・笹子
                 〒105 東京都港区虎ノ門4-3-1 城山ヒルズ
                 Tel 03-5400-3252(直通)

・講演内容
 共分散構造モデルは,近年,その応用可能性が認識され,扱い易いソフトウェア(S
W)の発展とともに,多くのデータ解析分野で使用されている統計手法である.構造方
程式モデル(SEM:Structural Equation Model)と呼ばれることも多いこの手法に関
して,本講演では,講演者がこれまで係わった応用的研究を3つ紹介する.
[1].テスト理論とSEM:  SEMのSWを用いて「信頼性係数」「一般化可能性係
数」「項目反応曲線の母数」の推定を行うことが可能である.実際に大学の講義の中間
テストのデータを使用し,推定例を紹介していく.
[2].行動遺伝学モデルとSEM:  YG性格検査で測定される性格特性が遺伝と環境
からどのような影響を受けるかという問題を,双生児データを用い,遺伝因子分析的観
点から考察を進める.村石幸正先生(東京大学付附属中・高等学校)との共同研究であ
る.
[3].大学教育とSEM:  2年計画でSEMの基本的な技能を取得し,実習を体験す
る文科系学部学生向けコースウェア開発の基本的な枠組み,現状,問題点,将来的な構
想について考察する.
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お願いがあります.もしこの記事を,日本行動計量学会と日本マーケティングリサーチ
学会(JMRA)の運営委員の方がご覧になっていたならば,(タイミングが合うよう
でしたら)会報その他,何かの方法で広報していただけないでしょうか?
と,申しますのは,昨年6月に両学会の会員の方たち向けに講演をして以来,個人的な
質問の手紙やメールをたくさん頂くようになったからです.筆無精の私はそのほとんど
に返事を書かず,日頃申し訳ないと感じています.質問コーナーも用意して下さってい
るようなので,この機会に是非,質問にお応えしたいと希望しております.
 

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Hideki TOYODA Ph.D., Associate Professor,      Department of Sociology
TEL +81-3-3985-2321 FAX +81-3-3985-2833, Rikkyo (St.Paul's) University
toyoda (at) rikkyo.ac.jp  3-34-1 Nishi-Ikebukuro Toshima-ku Tokyo 171 Japan                                  
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