豊田@立教社会です. Kano Yutaka <kano (at) math.tsukuba.ac.jp> さんは書きました: >ロゴサはアンチSEMといってよいでしょう.彼の講演は,身振り手 >振りで壇上を走り回るドタバタ劇です.言ってみれば,吉本新喜劇のようです >(私は好きですが). >ロゴサは,「Ballad of the casual modeler」 なる歌を作詞・作曲しています. > >When I was a student >in seventy-three >I heard of new ways >to do psychology > >If you had you some data >and you didn't need that much thinkin' >you just draw in the path >.... 上記のバラードばかりでなく,ロゴサの批判論文の主旨は,SEM は気軽に使えすぎる, 簡単に "draw" できてしまう,というところにあります.わたしはこの主張は間違っ ていると思います.SEM は,多変量解析のための簡易高級言語のようなもので飽くま で道具です.クレヨンという描画の道具は,簡単に幼児でも draw できます.彼の主 張はクレヨンであまりにも簡単に絵がかけるから,クレヨンは役に立たないといって いるのと同じです.draw された結果が下手なのは,道具のせいではなくて drawした 人の腕前のせいです. さて,話はかわりまして,このたび,下記要領で個展を開催することになりました. また未熟な腕前ではありますが,春らしい色使いの新作を取り揃えて,お待ちいたし ております.お誘い合わせのうえ,ご来場いただければ幸いに存じます. ------------------------------------------------------------------------------ 第4回心理測定研究セミナー開催のご案内 人事測定研究所では、心理・教育・人事測定の領域における最近の研究課題や研究方 法に関するテーマを取り上げた心理測定研究セミナーを定期的に開催いたしております 。昨年9月に行いました第3回セミナーでは、元シカゴ大学教授R.Darrell Bock博士に 、テスト測定の領域における大きなテーマであるIRT(項目反応理論)の応用に関する 最新の話題についてご講演をいただき、多数の研究者の方々にご参加いただきました。 このたび、第4回心理測定研究セミナーとして下記の要領にて開催する運びとなりま した。昨今注目を集めている共分散構造分析について、立教大学社会学部の豊田秀樹先 生にご講演をいただくことになりました。統計的手法や研究法を専門としない方々にも お役立ていただけるように、特にわかりやすい講演をお願いしており、講演とともに質 疑応答を行える形式で進行いたします。 ご多忙中とは存じますが、是非ご出席いただきたくご案内申し上げます。 平成9年2月 人事測定研究所 第4回心理測定研究セミナー開催要項 ・テーマ 共分散構造モデルによる応用的研究 ・司会 芝祐順(東京大学名誉教授・人事測定研究所特別顧問) ・講師 豊田秀樹(立教大学社会学部助教授) ・日程 平成9年3月15日(土)15:00 から 17:30 講演ならびに質疑応答を予定しています ・会場 人事測定研究所 本社 6F 会議室 (営団地下鉄日比谷線 神谷町駅下車徒歩3分) ・定員 50 名 ・参加費用 無料 ・申込方法 お名前・ご所属・ご住所・電話FAX番号・E-メイルアドレスを明記の上 下記 E-メイルにアドレスにお申し込み下さい。 宛先 LDM02327 (at) niftyserve.or.jp ・お問い合わせ 人事測定研究所 測定技術部 舛田・笹子 〒105 東京都港区虎ノ門4-3-1 城山ヒルズ Tel 03-5400-3252(直通) ・講演内容 共分散構造モデルは,近年,その応用可能性が認識され,扱い易いソフトウェア(S W)の発展とともに,多くのデータ解析分野で使用されている統計手法である.構造方 程式モデル(SEM:Structural Equation Model)と呼ばれることも多いこの手法に関 して,本講演では,講演者がこれまで係わった応用的研究を3つ紹介する. [1].テスト理論とSEM: SEMのSWを用いて「信頼性係数」「一般化可能性係 数」「項目反応曲線の母数」の推定を行うことが可能である.実際に大学の講義の中間 テストのデータを使用し,推定例を紹介していく. [2].行動遺伝学モデルとSEM: YG性格検査で測定される性格特性が遺伝と環境 からどのような影響を受けるかという問題を,双生児データを用い,遺伝因子分析的観 点から考察を進める.村石幸正先生(東京大学付附属中・高等学校)との共同研究であ る. [3].大学教育とSEM: 2年計画でSEMの基本的な技能を取得し,実習を体験す る文科系学部学生向けコースウェア開発の基本的な枠組み,現状,問題点,将来的な構 想について考察する. ------------------------------------------------------------------------------ お願いがあります.もしこの記事を,日本行動計量学会と日本マーケティングリサーチ 学会(JMRA)の運営委員の方がご覧になっていたならば,(タイミングが合うよう でしたら)会報その他,何かの方法で広報していただけないでしょうか? と,申しますのは,昨年6月に両学会の会員の方たち向けに講演をして以来,個人的な 質問の手紙やメールをたくさん頂くようになったからです.筆無精の私はそのほとんど に返事を書かず,日頃申し訳ないと感じています.質問コーナーも用意して下さってい るようなので,この機会に是非,質問にお応えしたいと希望しております. ---------------------------------------------------------------------- Hideki TOYODA Ph.D., Associate Professor, Department of Sociology TEL +81-3-3985-2321 FAX +81-3-3985-2833, Rikkyo (St.Paul's) University toyoda (at) rikkyo.ac.jp 3-34-1 Nishi-Ikebukuro Toshima-ku Tokyo 171 Japan ----------------------------------------------------------------------
ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。