[fpr 666] 外交に関する世論調査

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鈴木@日経です.

守さん@信州大学:
> 何か結論が別にあって、グラフを歪めて解釈し、その解釈した言葉だけが一人歩き
>するという例の一つかも知れません。

 これは朝日の記事に対するコメントですか?.朝日の記事は結論先にありき
でもないし,グラフ解釈も歪めていません.そんなに貧困な記事とは思えませ
ん.記者が可哀相なので擁護しますが,記者は60行の記事にするという制約
の下で優先的なことを書いたのです.100行原稿なら,「中国への親近感」
が(たぶん)年代別に大きく異なることも書いたでしょう.行数のほかに時間
もあれば,20年分の同調査データを分析して(たぶん)時代効果が,世代効
果や年齢効果より大きいことを分析したかも知れません.

 さらに特集企画記事なら,「96年の中国への親近感」を説明するために,
「96年マスイメージ」という潜在変数の因果係数が(たぶん)大きいことを
指摘したかも知れない.「96年マスイメージ」という潜在変数を構成する観
測変数は,96年の核実験,尖閣諸島領有権問題,日米安保条約への懸念表明,
首相の靖国神社参拝への反発,などへの質問項目です.さらに「89年マスイ
メージ」の因果係数も(たぶん)なお最も大きい,ということも.
(質問紙がそのように設計されている前提ですが)

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