SPSSの「テキスト出力」で,長い文字数の行がそのまま出力されてしまう という話しを前回書きました。その後,同社のテックサポートに問い合わせた ところ,これは,仕様であるとの回答をいただきました。 前回「バグだ」と書きましたが,訂正いたします。 あくまで仕様であり,今とところ変更の予定もないとのことでした。 また相関行列の出力では,テキストファイルには「-」や「|」などを使った罫線によって 区切られた表が出力されます。これも罫線無しでの出力は不可能とのことでした。 (これをエディタで「一括置き換え」機能などで「-」を消去してしまうと, マイナス符号まで消してしまいますから要注意です) (ちなみに画面上では罫線なしでの出力に設定できるのですが) 基本的には出力結果は,テキストファイルに出力するよりも,図形オブジェクト としてワープロソフトなどに貼り付けて利用することを推奨しているとのことでした。 そうなると,SPSSが作った図表そのままの形態でしか利用できず それを元に自分のレポート用に編集して使うことは出来ないことになってしまいます。 (もちろんペイントブラシなどお絵かきソフトで編集することは出来ますが) 図形オブジェクトでは,ちょっと結果を覗くだけでも重たいWINDOWSアプリを 立ち上げて使わなければならないので,けっこうキツイものがあります。 第一DOSじゃ全然見ることできないですし。(なんだかんだ言って,バリバリ読み書き するときはDOSの方が便利な面がありますし) SASなどでも OPTIONS LS=80;などのようにして行幅を制限した結果出力を 行えますし,HALBAUでも80桁以内に収まらない結果出力の場合は,新たな変数並びを しなおして出力されているのですが,残念ながらSPSSでは,そのあたりは考慮されて いないようです。 前バージョンを知らないので,7.5からそうなったのか,前からのことなのかは わかりませんが,私としては当分SASからの乗り換えは難しいようです。 他の高度な機能が充実しているだけに,このような単純な機能が実現できてないなんて 非常に勿体ないと思いました。 岡田 努
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