長谷川@岡山大です。 ご無沙汰失礼いたしております。 今朝の新聞によれば、経済企画庁は1日、暮らしの8領域を都道府県ごとに 数量化した1997年版の新国民生活指標(通称・豊かさ指標)を発表したそ うです。 8領域とは、住む(住環境)、費やす(収入と消費生活)、働く、育てる (子供の教育・進学)、いやす(医療と福祉)、遊ぶ(休暇と余暇)、学 ぶ(大学や文化施設)、交わる(地域の交流と活動)。それぞれについ て、例えば持ち家の比率や高校進学率、あるいは人口比をもとにした図書 館の数などを算出し、全国平均を50として指数化しているとのことです。 これら各分野の指数の単純平均値をもとに都道府県の総合順位をつける と、1-3位は、福井、長野、山梨の順、45-47位は、福岡、沖縄、そして最 下位が埼玉、だそうで、このランク表が新聞に載っていました。 さて、8領域それぞれの指数化については、統計的手法を駆使して妥当な 算出を行っているものと推測されますが、これを単純平均したものが、果 たして妥当性のある“総合指数”として意味をもつのか大いに疑問に思い ます。 知能指数と似たような弊害があるような気がします(それとも、単純に、 福井県民は喜び、埼玉県民は憤慨するだけ?)。 この単純平均の妥当性について、どなたか情報をお持ちでしたら教えてく ださい。 長谷川芳典(岡山大学文学部心理学教室) 署名簡易版 http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/h0u.html
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