長谷川@岡山です。 kazmori (at) gipwc.shinshu-u.ac.jp (MORI Kazuo)さんは <199707080457.NAA04751 (at) gipwc.shinshu-u.ac.jp>において "[fpr 746] 未成年者の凶悪犯罪" という題名で、 次のように書いておられます。 > FPRの皆様:守@信州大学です。 > > 神戸の事件以来、いろいろなところで、「未成年者の凶悪犯罪が増えている」とい > う表現を耳にします。こんな事件が起こるとなんとなくそんな気がしてしまいますが > 、どうもみんな騙されているようです。 私のスクラップブックを辿ってみると、5月1日の朝日新聞に、こういう記事がありまし た。 >大阪では、少年でも補導では済まされずに逮捕されるケースが増えている。大阪府警が昨 >秋、「学校や家庭の指導力を超えた非行少年を立ち直らせるためには、逮捕も辞さない」 >との方針を打ち出したからだ。府警少年課が昨年10月から12月にかけて逮捕した少年は計 >457人にのぼり、前年同期の296人を大きく上回った。なお、昨年、刑法犯容疑で逮捕・補 >導された少年は全国で133581人(前年比7332人増)で、全刑法犯の約45%を占める。この >うち大阪で逮捕・補導されたのは18811人(1129人増)にのぼる。 凶悪犯のことはよくわかりませんが、補導から逮捕へと方針を変えれば当然逮捕者数は増 加するわけで、数値の増減だけで犯罪傾向を推測することは無理であろうと思っていまし た。 今回の事件を含めて、事件の原因を少数の単純な要因だけに帰着されて安心しようという 傾向はいろんな場面に見られるようです。 きょうの私のWeb日記に、そのことを書いてあります。お暇な方はごらんください。 http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/d3-latest.html 長谷川芳典(岡山大学文学部心理学教室) http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/h0u.html リアルタイム?行動記録 http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/d4.html
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