鎌田@ミシガン州立大学大学院です。 豊田さん、南風原さんとも > 本来,素材を提供する役目の入試センター とおしゃっています。もちろんこれはその通りだと思います。しかし共通テストであ る限り、内容のよさはもちろんのこと、フェアなテストでなければいけないと思いま す。つまり地理・日本史とも「同じ程度に」得意な人が、迷ったあげく日本史を選択 したという理由で結果的に総合得点が低くなるというのは明らかにフェアではありま せん。 各大学が実施する2次試験は、合格者をその大学の基準で決めるのですから、2時試 験で選択した科目間に難易度の差があっても、「それがウチの方針ですから」と話が 片付いてしまうと思います。ところが、共通試験であるセンター試験は、どの大学で も地理と日本史でテストの難易度が実際には違ったとしても、同じ得点は同じ能力と みなす、という前提に立って利用しているのではないでしょうか?裏を返せば、そう いう前提に立てるように共通テストを受験生に課しているのではないでしょうか?も しそうでなかったら、共通テストとしての意味がなくなってしまうような気がします。 ところで、私が本当に問題にしたかったのは、実は得点調整の是非ではなく、得点調 整が必要であるかどうかを決める根拠についてです。 もし他の科目例えば英語や数学との相関を根拠ににするのか、それとも他の社会科の 分野との相関を根拠にするのか、ということです。もし前者であれば、最初のメール に書いたように、全く違う能力との相関なので、適当とは思えません。もし後者であ れば、膨大な欠損値が出現しますが、それをどのようにして処理するのかが知りたい です。また、膨大な欠損値のせいで母数(例えば難易度)推定にともなう標準誤差が 非常に大きくなるような気がしますが、実際のところどうなのでしょうか? また、「20点差が出れば得点調整」の根拠についても知りたいです。 ------------------------------- A. Kamata kamataak (at) pilot.msu.edu 3224-2D Trappers Cove Lansing, MI 48910 tel/fax (517)393-8718 -------------------------------
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