[fpr 975] 質問です

岡本安晴

岡本@金沢大学です。


  [fpr 974]より:

>そのときの印象では,一対比較の評定値を比で与える(Stevensのmagnitude
estimation
>のように)ことにとまどいを感じつつも,1から9程度の大ざっぱな整数比(とそ
の逆数
>)を与え,

  Magnitude estimation法などの方法における被験者の評定はValidではないと
する
Garner(Journal of Experimental Psychology, 1954)らの立場もあります。


>心理学ではSD法や心理テストで,比ではなく,等間隔に区切られた尺度上で評
定する
>ことが
>多いと思いますが,

  評定値が数学的(?)に等間隔の整数値であることと、それらの値が心理学的
尺度として比尺度のものであることとは区別する必要があります。もっとも、私
の
この文章は、前半が間隔尺度、後半が比尺度で混乱していますが。


>比で評定することのメリット/デメリット,適用できる対象の範囲,
>AHP以外の例などについて,

  比の評定に関してはpsychophysicsではいろいろ議論が出ていますが、
応用上は、どのようなモデルで比データを分析するのかということが
問題になると思います。
  鈴木さんの論文(JJEP, 1996)では、モデルとデータの細かい関係より、
データの大まかな傾向を知るのが目的のようですから、順序尺度的データを
重みの比で近似するという分析でよいのだと思います。

                                            岡本安晴@金沢大学文学部
                                            c00279 (at) simail.ne.jp


スレッド表示 著者別表示 日付順表示 トップページ

ここは心理学研究の基礎メーリングリストに投稿された過去の記事を掲載しているページです。