[fpr 989] ドライバーの反応時間の分析・検定手法について教えてください

豊田秀樹

豊田@立教大学です

Kazuhiro TANJI <tanji (at) sapporo.jwa.go.jp> さんは書きました:
>Yasuharu Okamoto さんは書きました:
>森敏昭@広島大様から「対数変換して分散分析、t検定を行うことが多い」
>とのご教示をいただきましたので、さっそく対数変換して分析を進めてみ
>ようと考えております。

せっかくの機会なので,どなたかにおたずねしたいのですが,
「対数変換して分散分析,t検定」した結果はどのように解釈
するのでしょうか?

「対数変換したデータの算術平均」間に有意差が見出されても,
それを指数変換(逆変換)した値は,もとのデータの算術平均
には一致しませんから,すくなくとも「反応時間」の算術平均
に差があったとは解釈できないのではないでしょうか?

飽くまでも対数変換した尺度に具体的な意味付けをして,差を
解釈しなくてはいけないと思います.そうすると対数変換した
尺度の(安全の向上に役立つような)具体的意味とは何だろう
という,次の疑問が湧いてきます.

もちろん
逆数変換して分散分析した結果から,直接,反応時間の分布に
ついて解釈してはいけないのは,対数変換と同じです.しかし
逆数変換の場合は,その変換後の尺度そのものに「ブレーキを
踏むという行為全体の何パーセントを1ミリセックに達成でき
るか」という研究目的に直結する意味付けか可能で,その「反
応の鋭敏度」を直接解釈すればよく,変換前の「反応時間」に
まで戻って解釈する必要はなくなります.

私自身は,反応データを実際にとった経験は非常にすくないの
ですが,鏡映描写のゴールまでの時間(10人にひとりくらい
驚くほど時間のかかるひとがいる)の差の分析をしているとき
に上記のようなことを考え,実験心理を専門としている人の
意見を伺いたいと思いました.

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TOYODA Hideki Ph.D., Associate Professor,     Department of Sociology
TEL +81-3-39852323 FAX +81-3-3985-2833,   Rikkyo(St.Paul's)University
toyoda (at) rikkyo.ac.jp 3-34-1 Nishi-Ikebukuro Toshima-ku Tokyo 171 Japan
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