堀@香川大学経済学部です。 心理学研究の自己点検(5)のみなさんご苦労様でした。 岡本さんの説明のあったようなことはまず読むことのない領域なので興味をもって聞くことができ ました。理解は不十分ですが、なぜ岡本さんが変換にこだわっているのかの理由の一つがわかりま した。不変性を考えるあたりのところピアジェの量の話を懐かしく思い出したりして。 最後のところはどうも尻切れになっているような感が否めません。 結局、どのような尺度水準が必要なのでしょうか。 また、よろしければ省略したらしい、具体的適用のところの一端を示していただけないでしょう か。 SD法についての言及があることを期待していたのですが、こちらは村上隆さんが触れてくれたの でま、よかったかな。村上さんの交互作用の話しはおもしろかった。しかし、SD法の分散分析を 認めて、数量化3類のデータを分散分析してはいけないということになるのかという疑問が残っ た。 もう一つはリッカート尺度の場合もSD法と同じように考えていいことになると考えられるが、合 計点というものはどうなんだろうか?分布を見て尺度水準を考えて良いのだろうか? 個人的には許しているのですが、厳しく見ると危ない世界という認識です。このあたりはどう考え ているの? 累積パーセンテージで得点化しているのは尺度論てきにはどういう意味があるのか な? 最後に、吉野諒三さんが指摘していた、SD法の数量化3類の解の関係について、あれは違うので はないかなと思います。ということを少し論じようとしたのですが、長くなり、時間もとりそうな ので、今回は省略したいのですが、次の点は触れておきます。 この件と同じようなことを村上隆さんが準3相分析で示しています。「被験者相第1因子の因子得 点の個人差は、数として被験者の反応の極端さの程度に由来するものである」(p.30) 村上隆・後藤宗理・辻本英夫 1978 3相因子分析の適用上の諸問題 名古屋大学教育学部紀要(教 育心理学科),25,19-39. だけど、数量化3類のほうは意味が違うといいたいのです。 ---- 堀 啓造(香川大学経済学部)e-mail: hori (at) ec.kagawa-u.ac.jp home page http://fourier.ec.kagawa-u.ac.jp/~hori/ 電話番号 1998/4/1 から変更 087-832-1894(直通) fax 087-832-1820(事務室) 〒760-8523(これで香川大学経済学部)
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