長谷川@岡山です。 日本心理学会のRTDではたいへんお世話になりました。 堀さんに遅れをとりましたが、私も日心のRTDについての感想を少々。 (いちおう話題が異なるので別スレッドにしました) 岡本さんの話題提供について: ・Stevensによって分けられた4種類の尺度というものが基本的に場合を尽 くしており、これ以外の尺度というものが無いということの数学的な意 味が分かりました(正確には、分かった気持ちになりました)。 ・加法と乗法だけの世界では(名義尺度を加えて)4通りしかないという ことだと思うのですが、その枠を取り除けば無数の尺度があると考えて よいのかふと疑問に思いました。 ・OHPでは、(1,1)=ratio、(2,2)interval、log-interval、 (1,2)=log-intervalというように説明があったと思いますが、 log-intervalとratioはどう違うのか、(2,1)はどうなったのか、よく分 かりませんでした。 村上さんの指定討論について: ・交互作用について、「両者の大小関係が逆転したり、起点が同じで別の 条件で差が生じているような場合ならともかく、両者とも増加傾向にあ りかつ差が開いているようなデータの場合には星がついても同等には信 用できない」というご説明がよく理解できました。ただ、この基準を厳 格に当てはめると、順序尺度的、あるいは大小関係や増減の有無といっ たカテゴリカルな確認が得られないと交互作用を強く主張できないとい うことになるかと思うのですが、それでよろしいのでしょうか。 吉野さんの指定討論について: 数学的な不変量と統計上の頑健性は明確な区別が必要であるということ が理解できました。7段階の評定についての2次元的な解釈もなるほどと 思いました。時間が無かったり回答が面倒な時にも真ん中(4)を選ぶと か、あまり真ん中ばかり選ぶと格好悪いので3や5を選ぶなどという回答 行動もこれで説明できそうに思いました。数量化3類のことはよく分か りませんが。 ---------- 長谷川芳典(岡山大学文学部心理学教室) 署名簡易版 http://www.okayama-u.ac.jp/user/le/psycho/member/hase/h0u.html
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